私が振ったんだ。振られるのが怖くてずっと耐えてきたくせに、最後は呆気なく自分で終わらせてしまった。

出会って1ヶ月もしないうちに恋に落ちた、6才年上の彼

付き合ったのはたった8ヶ月だったはずなのに、いつまでも彼は心の中にいる。
6才差の恋。当時高校生だった私にとって彼はとても大人に見えて、でも時々見せる子供のような無邪気さに出会って1ヶ月もしないうちに恋に落ちていた。
彼に彼女ができ、悲しいけど幸せになってほしくて忘れるために距離置いた。月日が流れ、彼女と別れた彼は落ち込んでいたが、別れたことに対して内心喜んでいた自分が嫌だった。けれどその時期から話す機会が増え、毎日が楽しかった。夜に電話する時間がとてつもなく好きで愛おしかった。デートで彼は私にキスをしてきた。すごくドキドキして嬉しかった。しかし付き合うことはなく、虚しかった。少ししてから急に距離を置かれて、何が原因かわからず泣いていた。その年のお大晦日に、最後の電話にしようって心で決めて泣いていたのをバレないようにしながら電話を切った。

告白され嬉しかったけど、幸せはそんなに長く続かないものだと知った

翌年2月、遊びに誘われて、告白されて、急で混乱したけれど嬉しい気持ちが勝ってしまったのだ。でも幸せはそんなに長く続かないものだと知った。
仕事と距離を理由に頻繁には会えない。最初会うのは1ヶ月に1回会う約束が、会えないまま3ヶ月過ぎたりもした。電話も付き合う前より減って、LINEも返してくれなくなって、何考えているのかわからなかった。
そんな中、私は受験期に入って不安しかなかった。第一志望に落ち、苦しかったけど会えないし、余計な心配かけたくなくて寂しいとかも伝えられずにいた。私とは電話をしないのに他の女の子とはゲームとか電話とかしていて意味が分からなくて、頭の中がぐちゃぐちゃになっていった。でもたまに会えただけで全部忘れちゃうくらい単純な自分だった。でもやっぱり返事がこないのがきつくて、
「LINEは見ないくせにゲームはちゃんとやるんだね」
やってしまったと思った。そんなことを言ってもきっと彼を困らせるだけだ。そう思っていたら
『ごめんなさい。でもね本当に疲れてるの』
私は疲れを癒せるどころか、ゲームより面倒な存在になっていたのだ。耐えきれずその晩別れを切り出した。
「距離置くか、別れるかしよ。」
ゲームくらいでめんどくさい女だなって思われるかもしれないけど、私は限界だったのだ。
「辛い思いさせてごめんね、どうするかは君がいい方を選んで」
一番いいのは私にかまってくれることだよ!最後まで私を悩ませるのか!と思ったけど、もうダメなのだなって戻れないなって気づいて、別れを選んだ。

今も心にいる彼。別れた時に君を忘れる方法も知りたかった

最後に声を聞きたくて電話してもらった。それまでどんなに電話したくてもできなかったのに。私は終始声が震えていた。でも彼も少し声が震えていて、「あぁ、悲しんでくれているのか。」って少し嬉しかった。私の存在は0ではなかったのだなって思えた。電話を切る直前に
『付き合えてよかった。楽しかった』
と言ってくれて、電話するまでどんな罵声を浴びせてやろうか考えていたのに、言えないままそんなこと言われたら、苦しいことより楽しかった時間しか思い出せなくなって、その8ヶ月は楽しい思い出に変えられた。
その後も本当にたまにLINEくれて、その度胸が苦しくて、一年後の年末また電話をしていた。あの時こんなだったとかくだらない話とか。すごく楽しくてでもやっぱり苦しくて。いつか迎えに行くって言ってくれたけど、多分君はこないのだろう。2年間の恋はそうして幕を閉じた。

もう一度付き合いたいわけでもないし、罵倒したいわけでもない。ただただ心に君がいる。ずっとへばりついて離れない。一種の呪いだろうか。いい加減、人の心から出て行ってくれ。この先君以上に好きになれる人に出会える自信がない。それがどんなに怖い事か君に分かりますか?別れた時に君を忘れる方法も知りたかった。