一年前。
寒い冬の日に、私は初めてできた彼氏にふられた。

一目惚れした高校の先輩。気づけばいつも彼を目で追っていた

彼は、同じ高校の先輩だった。これまで、恋愛に全く興味のなかった私にとって、その出会いは衝撃的なものだった。完全に一目惚れで、気がつけばずっと後を目で追っていた。

彼を見つけてから、毎日が輝いていた。彼は、サッカー部のエースだった。これまでは、勉強するだけだった放課後も、教室の窓から彼の背番号を探すことのできる、待ち遠しい時間になった。

友達に頼み込んで、彼の出る試合も見に行った。慣れない包丁を握って、朝からお弁当を作って、渡しに行った時の彼の笑顔は、一生頭から離れないんだろうな。

思い切って告白して、付き合えることになった時、嬉しくて嬉しくて仕方がなかった。学生カップルの私たちは、大きな思い出を作ることはできなかったけれど、カフェに行ったり遊園地に行ったりと、小さな思い出をたくさん作った。幼い思考のままの私は、毎日が幸せ一杯で、このままずっとあの人の隣にいられると信じていた。

しかし、そんな幸せは長く続かなかった。別れは、本当に突然にやってきた。いつものように、部活が終わるのを待って、一緒に学校から帰る帰り道。駅のホームで彼は私をふった。

別れる時に彼は「お前のすぐ落ち込むところが嫌だ」と言った。確かに、私は何かにつけてうじうじと悩んではネガティブになる。かれこれ17年、そうやって生きてきた。でも、好きになった彼にはそれが、気に入らなかったらしい。

彼にふられた時、泣いている「私の隣で」背中をさすってくれた男友達

彼は私をふって、すぐに同じサッカー部の明るくて笑顔が可愛いマネージャーの女の子と付き合い始めた。明るくてみんなのリーダー的存在の先輩と、明るくて友達にいつも囲まれている彼女は本当にお似合いだった。心の中では、ちょっと前までは私がいたはずのあの人の隣で、明るい笑顔を振りまいている彼女が羨ましくて仕方がなかった。

私だって、こんな自分がずっと嫌いだったんだ。すぐに泣くし、嫌なことは忘れられないし、上手く生きることができない私。きっと、私は彼の自分と正反対にポジティブで明るいところに惹かれたんだろう。

しかし、そんな私にも彼のことを引きずる中で、優しく慰めてくれ続けた男友達がいた。私が泣いている時は、隣で背中をさすってくれて、怒っている時はひたすら私の話に耳を傾けてくれた。本当に優しい人だ。

私なんかの話で一緒に笑って、悲しんで、時には怒ってくれる。彼からふられた日にも1番に電話をかけたのは、その男友達だ。何を言ったのかはよく覚えていないけれど、私のことだ。きっと、泣きながら男友達に話を聞いてもらっていたんだろう。優しく、電話口の向こうで私の話を聞いてくれている男友達の顔が頭に浮かぶ。

先輩にふられて、泣いていた私の話をいつも聞いてくれた「大切な人」

昨日、そんな男友達から「君の色々なところに気を回して、時には自分を責めちゃう。そんなところも大好きだ」とプロポーズをされた。

涙が止まらなかった。でも、今度は悲しくて泣いたんじゃない。やっと分かった。私は認めて欲しかったんだ。

サッカー部の彼がふったのと同じ理由で、男友達だった彼は私のことを好きだと言ってくれた。ネガティブな私も全てまとめて愛してくれる彼と私はこれから生きていく。

きっと、たくさん迷惑もかけちゃうね。先に謝っておくね。ごめんね。これからもよろしく私の大切な人。