私が欲しいと思うブラジャーが、なかなか見つからない。
だいたい、ワイヤーが硬い。胸をきれいに見せるためなのか知らないが、ワイヤー部分が肌に食い込んで痛いし、何度か洗濯するとワイヤーが飛び出してきてもはや凶器だ。

男性受けはいらない。自分にぴったりくる「ブラ」が欲しいだけなのに

レースも無駄なものが多い。Tシャツを着た時にレースがひびく。後ろのホックも同様だ。Tシャツを着た背中が、ブラのラインくっきりなのは恥ずかしすぎる。したがって、ノンワイヤーとかブラキャミを選びがちになるが、こちらはサイズ展開がMとかLとかいった選び方になるので、微妙にサイズが合わない。そして、洗濯するとすぐに伸びていく。

さらに最も嫌なのが、男性受けをねらったようなデザインだ。私は、自分にぴったりくるブラが欲しいだけなのだ。見せるためのデザインなど、必要ない。

先日、海外製のブラを買ってみた。デザインがとにかく可愛くて、SNSの広告で見た時に即衝動買いをした。男性受けを狙うのではなく、自分のために可愛くしているコンセプトが気に入った。

色もとても良い。日本のようなピンク、ブルー、おばちゃんベージュではなくて、とても可愛くて甘いクリーム色。見ているだけで、うっとりする。

海外製のブラジャーを買って、日本のものとの「違い」にびっくりした

そして、あまりにも日本のブラとの作りの違いにびっくりした。ノンワイヤーのブラジャーは、まるでレースの布をそのまま切り取ったようなデザインで、肩ひもがものすごく細い。日本のように幅1cmくらいあるようなやつではなく、細いゴムのコードだった。こんなんで、どうやって胸を支えるのか?

当然、支えられていない。つけていて何とも心もとない。ノーブラなんか? というくらい締め付けがない。衝撃だった。そうか、別にがっちり支える必要ないよなぁと、ブラジャーへの固定観念がくずれていった。

一つだけ欠点を上げれば、すぐに縫製がほつれてきたのが残念だったが、価格の安いモノだったので、今度はもう少しお金を出してしっかりした素材のものを選ぼうと思う。

女性がもっと自由になれるように「ブラ」も進化していきますように

ブラジャーの歴史を調べると、意外なこともわかった。そもそも和装の時代は、日本にブラジャーはなかった。戦後に洋装化が進み、洋服をきれいに着るためにブラジャーが登場している。

女性は社会に進出し、それに伴って下着売り場も拡大。だんだんと素材もストレッチ素材、シームレスなどが登場し、時代の変化に合わせてブラジャーは変わっている。近年ではブラトップなど、キャミソールと一体型になった商品なども登場してきた。

先述したような海外製のものも、SNSを通じて気軽に購入できるようになった。それでも、私はブラを求めて探し続けている。デザインは“自分のために可愛く”、機能性は“締め付けない”、“ひびかない”、品質は“縫製をしっかりと”。そして、オーガニックな素材であったり、フェアトレードだったりすればなお良し。

もっともっと、わがままに。きっと、時代がさらに変わろうとしている。女性も、ブラも、私も。時代に合わせて変化しようとしているのだ。