2月10日、わたしは彼を振った。振ったというか、振られたのだ。

私たちは付き合って2年半が経とうとする恋人同士だった。
付き合ったきっかけは、30分かけてのいじらしい、告白だった。何だか面白そうな、可愛い人だな、と思って付き合うことにした。

遠く離れたことで、すれ違いから喧嘩が増えた。結婚も喧嘩の種

彼は学生で、わたしは社会人だったので、授業や仕事の休みの日にはカフェにいったり、ピクニックしたり、バイクに乗せてもらったり、花火にいったり、色んなことをして過ごした。
半年も過ぎた頃、彼は就職で遠く離れたところへ行ってしまった。
それでも仕事の合間をぬって、お互いの家にいったり、遊園地に行ったり、お互いの時間を埋めるように会っていた。

最初の頃は、「就職したから、こっちにきてほしい」「子どもも欲しい」なんて話があったり、彼のご両親に挨拶に行ったりなんてこともあった。

でも、遠く離れたことで、寂しい時間が増え、すれ違いから喧嘩が増えるようになった。

結婚についても、喧嘩の種だった。わたしは自分の名字のままか、夫婦別姓がよかったし、私が仕事を辞めるのが当たり前のように話が進んでいくのが耐えられなくて喧嘩した。
それでも彼と結婚したかったから、仕事を辞めてもいいし、名字を変えてもいいということになった。

いつになったら、一緒に居られるようになるのだろうか

去年の2月、旅行に行った。途中まで楽しかったはずなのに最終日、彼は旅館で泣き崩れ、何がどうしてそんなに悲しいのかも話してくれず、帰りに池袋に1人置いていかれて泣きながら新幹線に乗ったのを覚えている。
そこからまた、喧嘩と仲直りを繰り返し、4月コロナもあって、別れることになる。

6月、荷物の整理をするために連絡をとったとき、復縁することになった。復縁するといっても、緊急事態宣言下で会いにも行けず、結局会うことが出来たのは11月頃だった。
その時はもう、感染症対策を万全にしたかったが、彼がこちらに来る一週間前、上司と居酒屋に行っていたのだ。
それでまた喧嘩になる。やっと会えると思ったのにもう沢山だと思った。
年末、会いに行くつもりが緊急事態宣言が出てしまい、行くことが出来なかった。今度は彼も万全に対策していたので、本当に申し訳なかった。

年始に彼が来てくれることになりとても嬉しかった。一緒に過ごせることが嬉しくて仕方がなかった。
年始は楽しく過ごした。一緒に餅を食べ、テレビの漫才を見て、ゆっくり過ごした。
帰り際、また結婚の話題になると、彼は話をはぐらかす。

いつになったら一緒に居られるようになるのだろうか。

彼は甘いことを言うけれど、結婚する気は無いんだと悟った

1月17日電話をした。「多分二人で生活する分には養っていけると思う。でも結婚する決め手がないんだ」。彼がそう言い放った。
ショックだった。頭が真っ白になる。
この人は甘いことを言うけれど、結婚する気は無いんだと悟った。

そこからまた喧嘩になる。電話もLINEも返事がない。
ただただ時間が流れていくのが辛かった。

2月10日電話がかかってきた。「話し合うつもりはある?」と聞くと「ない」と。もう終わりにしたかった。「別れよう」私からそう言うと、彼は「、、、それでいいんじゃない」と言った。

これで私たちの2年半が終わった。一体何だったのだろうと思う。幸せだったことも、辛かったことも、終わってしまえば関係のないことだった。虚しさだけが残った。