学歴社会が全てではないなんて、みんな口を揃えていうくせに、履歴書記入欄の二大項目として、どうして学歴と職歴を書かされるのだろうか。

新卒で4年勤め、2年の空白期間を終え職探し。学歴や職歴で私の何を判断するのだろうか

新卒で入った企業に4年勤め、2年間の空白期間を終え、いざ職探しをと履歴書を買った。中にはwebでの履歴書を提出するよう指示する企業もあったが、大体の内容は同じだ。
名前、堅苦しく撮った真顔の写真、連絡先、そして必ず続く学歴と職歴。

私の場合はちょっと可愛い名前の高校卒。
何とも言えない中流四大卒。
そこそこ名前の知れた企業を退職した後、2年間のニート生活だ。
何の変哲もない履歴書。
そこに、細々取得した資格で色を添えて、はい、おしまい。
学歴重視の企業ならば一発で私を落とすだろうし、真面目に勤勉にと謳う企業であれば2年間の空白期間で即脱落だ。

だが、逆に聞きたい。
学歴や職歴を見て、いったい私の何を判断するのだろうか。

空白の2年間の経験と大きな成長。履歴書には書く欄がないが伝えたいこと

確かに何かひとつを一生懸命取り組んだ人は強い。それは勉強やスポーツ、趣味問わずどんなことだって。何かに熱中してやり遂げる能力は必ず仕事に活かされるし、ひとつのことに一途という面では大いに信頼を置ける。
その点では、勉強に打ち込みましたという学歴は素晴らしいポイントだ。

でも、私は面接官に履歴書には書いていないアレやコレを伝えたい。
空白の2年間、夜の仕事を通して知ったいろんな人生。それこそ学歴は低くとも熱意を持って仕事に取り組み大成した人もいれば、素晴らしい学歴を持ちながらも、仕事には向かず親の元でぬくぬく暮らしている人もいた。仕事は転々とするが、人としての優しさはとびきりの人もいれば、逆も然り。

加えて、私が見知らぬ土地で過ごして知った、生きることの素晴らしさだって履歴書には書く欄がないが伝えたいことがたくさんある。知らない土地で人間として大きく成長し、さまざまな内面の変化で自分が大きく変わったから、今、この会社に足を踏み入れようとしているのだとこの履歴書と面接で伝えたいのだ。

今までの人生で勉強に打ち込んだ人は、学歴をアピールすれば良い。
趣味に打ち込んだ人は、そこで得たものをアピールすれば良い。
そんなことに当てはまらない人生経験をしたなら、それについて大いに語って自慢すれば良いじゃないか。

履歴書のあり方を根本的に変えてやりたい。思いの丈をスペースの分ぶつければいい

私が今何かを変えるなら、履歴書のあり方を変えたい。
市販のものから、ネットでダウンロード出来るものまで全て、根本的に変えてやりたい。

新しい履歴書はこうだ。
名前、自分の写ったお気に入りの写真、連絡先、そしてあとはフリースペース。自分が思う自分のアピールポイントを、どんな人生を経て、なぜその会社に入りたいと思ったのか。そして、その経験がどんな作用を会社にもたらすのか、思いの丈をスペースの分だけぶつければいい。

会社も人で成り立つ組織だ。
ご縁があれば……というならば、そのご縁が本当の人と人との繋がりであるような履歴書に変われば、より人間らしく、より魅力的な会社が増えるのではないかと思う。