「あの子と関わるのはやめたら??」と、彼氏に言われてしまった。男友達ならまだわかる。でも、その子は女の子だ。なんでそう言われるのかわからない。
結婚に対して否定的な友人。でも、考えは「人それぞれ」でいいと思う
その子は活動的・意欲的で、自由奔放で明るい。ざっくりいうと、知的で行動的だ。そして、結婚には否定的だ。別に私はそれでいいと思う。結婚観もその人の幸せも、人それぞれだ。
好きでもない人と結婚したらそれこそ地獄だろうし、結婚をしない幸せだっていくらでもある。なんなら私たちだって、コロナに阻まれてまだ結婚には至っていない。しかし、結婚に否定的なことが、彼には気になったようだ。その考えに私が引きずられるのではないかと、心配しているのではないかと思った。
どうしても結婚については、彼女とは意見が分かれるから、結婚関係の話は私は避けるようにしている。しかし、たまにどうしても避けられず、結婚関係の話になるとぶつかりがちだ。というか、彼女の方からこんな話が飛び出すのだ。私ははなから考えが合わない話なんてしたくはないんだけど。
「なんで結婚なんてするのか?自由でいた方がいい」そんな思いが彼女にはあるんだろう。別にそれはそれでいいと思うんだ。でも、私は私で別の意見があってもいいじゃないか。
「そんな相手はやめたらどうだ」と彼のことを不審がる友人
何より彼が気にしているのは、彼女が彼を信頼していないところだろう。他の友達は彼を信用してくれているのだが、コロナが流行してから一度も私と会っていない彼のことを彼女は不審がっている。「そんな相手はやめたらどうだ」と言ってくる。
分からなくもないが、正直余計なお世話だ。彼とろくに会ってもいない私の両親が反対するならまだわかるが、二人とも反対どころか大賛成だ。ほぼ電話だけで、すっかり信用しきっている。
私は毎回、彼女に「心配してくれるのは有難いが、問題ない」と返している。大事な友人なので理解してもらいたいが、まぁ仕方ないんだろうと思っていた。しかし、彼から関わるなとまで言われるとは思わなかった。こういう時はだいたい、岡目八目で彼が正しい。私はよくよく考えた。
そして思いついた、もしかしたら彼女は寂しかったんじゃないかと。結婚への焦りもあっただろうし、子供のことを考えると不安もあっただろう。なんだかんだ結婚したいのだ。
いつまでもこのままではいられないんだなと、私が覚悟を決めた20歳から遅れて、彼女は今変わる時を迎えている。いや、きっとその前から彼女はそれを考えながらも、決めずに来たんだ。腰を落ち着けることを、ずっと先延ばしにしているだけなんだろう。
友人と少し距離を置いたら、見えないふりをしていた「溝」が見えた
仕事に邁進する彼女を尊敬する一方で、仕事か家庭かに決めきれず、かといって両立のための努力をしようともしない彼女に対してモヤモヤするものがあった。それは彼女の人生だから、本人の好きにすればいいんだと思いながらも、そのことで軋轢が生まれることに不満があった。
なるほど、少し距離を置くのもいいのかもしれない。その少しというのがどれだけの距離になるかは分からないけれど、私は一歩彼女から遠のいてみる。
ほんの少しのつもりだったけれど、大きな溝ができてしまったような気がした。きっとこの溝は元からあったんだ。見ないふりをして、なんとか直そうとして、無理をしてきたんだ。
彼女とはもう数える程も会うことはないのだと感じた。不思議と寂しさはない。彼女は彼女で、幸せになってくれたらと思う。