『休日が近づくたび、私たちはいつもワクワクしてた』
そんな「かがみよかがみ」募集テーマの前文は、私の首根っこをガッシリと掴み、意識を強制的にタイムスリップさせました。私が夢見がちだった、あの頃まで。
……確かに昔は、私もそうだったなァ……(遠い目)。旦那と付き合っていた頃や、結婚当初。そして、子どもが生まれるまでは。
私の旦那の仕事は、カレンダー通りの勤務です。そして現状主婦、3人の子どもを育てている私は、休日が近づくたびに密かにプレッシャーを感じています。
なぜなら今の私は「いつもと同じ」休日が好きで、私の旦那は「いつもと違う」休日が好きだから。
「いつもと違う」に対処して「いつもと同じ」の価値を知る
私はこれまで知恵を絞りなから、「いつもと同じ」生活圏の中で、家族の色んな思い出をプロデュースしてきました。たとえばいつもの公園に昆虫図鑑を持っていってみるとか、スーパーで好きな材料を買い込んで、家でパフェ作りをするとか。
これからもアイデアさえあれば、「いつもと同じ」休日をちょっぴりアレンジしつつ、「特別」な時間を家族で過ごせると私は思っています。
また私は母親として、子ども達の「いつもと違う」様子に対処する日々を送っています。たとえば機嫌が悪い日や、体調不良の日。彼らの成長過程の中で、何かイレギュラーが起こるたびに、「いつもと同じ」の尊さを知りました。
昨日と同じ今日、今日と同じであろう明日。私はそんな穏やかな日々に感謝することはあっても、あえてそれを放棄するようなことはしないのです。
一方旦那は、休日は「いつもと違う」遠い場所に子どもを連れ出したいタイプ。行き先は山や海、ショッピングモールや商店街などなど。彼にとって「いつもと同じ」休日は、眠気を及ぼすほどに退屈なものらしいのです。近所の公園や家で過ごした日、彼は高確率で昼寝をします(なんなら「いつもと違う」休日も、すきあらば昼寝)。
足音を殺して寝室に消えていく旦那を横目に、私は家事や育児を続けます。…疲れているのなら、なぜ「いつもと違う」ことをするのか。そして彼はどうして、日中からビールを飲むのか…???(永遠の謎)
旦那は金銭面から、家族の「いつもと同じ」を支えている。しかし彼は、私が願うささやかな「いつもと同じ」休日を、低く見ているのです……。
休日のたびに波状攻撃を浴びせる旦那に「感謝」と「お願い」を伝えたい
そんな旦那から繰り出されるのは「給料日前だけど、外食に行こうパンチ」に、「園の行事前なのに、遠出しようキック」、そしてとどめは「お出かけ前後の諸々は、いくらちゃんに任せたビーム」、そして酔っぱらってシエスタ……。
私は休日のたびに、そんな波状攻撃を浴びています(瀕死)。
だから私が旦那に知っておいて欲しいのは、「いつもと同じ」場所でも私や子どもは十分楽しめるということ。
そして私が違和感を抱いているのは、「いつもと違う」お出掛けをした場合に、その前後に発生するイレギュラーな家事育児が、問答無用でほぼほぼ私に降りかかっているということ。その間あなたは、眠り姫。
王子様ではない私は、旦那にキスして目覚めさせるなんてことはできないし、隣で同じ夢を見るわけにもいかない。誰かが食事を作り、お皿を洗い、洗濯をしなければ、現実は立ち行かないからです。
かといって、子ども達の「いつもと違う」休日を演出した後に夢を見るのが旦那担当で、現実を回すのは私担当というのは、ちょっと悲しいストーリーだよなぁ……。
というわけで、夢から覚めた旦那に伝えたい、私の「感謝」と「お願い」を最後にまとめます。
まずは「感謝」から。
我が家は3人目の子どもが生まれてから、それまで私が平日当たり前にしてきた家事を、夫婦で分担するようになりました。
あなたにとっては、自分の朝ごはんのための早起きや、10枚にも満たない自分の洗濯物を回すことは、達成感のない退屈な家事なのかもしれません。
それでも私にとっては、パートナーであるあなたが、「いつも」何かをしてくれているということが、特段嬉しいのです。
私の「いつもと同じ」平日を支えてくれて、ありがとう。
家族全員で作る「いつもと同じ」休日をもっともっと愛してほしい
そして「お願い」です。
私は妻として、母として。家族の「いつもと同じ」を守っています。だからあなたも、「いつもと同じ」休日を、もっともっと愛してください。
たまの外食や遠出は、確かに「特別」な思い出になるでしょう。でも、公園や家の中で巻き起こるエピソードだって、将来は懐かしく感じる「特別」な思い出になるはず。私は、そんな未来を楽しみにしています。
まだまだ我が子達が幼い今、パンチやキック(特にビーム)はホドホドに、あなたのアイデアを分けて下さい。家族全員で作った「いつもと同じ」休日のその先に、休日が近づくたびにワクワクする母や妻の姿が見えてくると、私は信じます。
だから、今週末は。
家族みんなでお弁当を詰めて、「いつもと同じ」公園に行きませんか?そこで何をするかは、お互いに知恵を出し合いましょう。
そして帰ってきたら、「いつもと同じ」あそびで盛り上がる。そろそろ大富豪に新ルールを加えてても、きっと長男は楽しめるはず。久々にジェンガをすれば、次男も参戦できるかな?
今日も私はそんな週末を楽しみに。大切な家族の「いつもと同じ」を守ります。
そしてまた、いつの日か。「いつもと違う」休日を、私が心の底から楽しめる日がやってきますように。