恋が始まらない理由。わたしが知りたい。
いつだって、そう思っている。でも無理して恋愛する必要もないと、今は思っている。

3、4年前に、ネットの占いで12年に一度の大恋愛の1年になるって出たときは嘘だろうと疑った。
でも実際はホントだった。半年の間に、2人に告白された。
告白されるなんて、実は初めての経験だったから舞い上がってしまった。人生最大のモテ期だと思ってしまったくらい、未だに鮮明に覚えている。

1人目の告白。乗り気じゃなかったし、御飯ならという気持ちが仇に

1人目は春だった。
突然告白されて、タンブラーをプレゼントされた。告白されるなんて思ってもいなかった私は驚きで、しばらく脳内も身体も固まっていたと思う。
顔なじみで、私より七つ年上の人だった。彼は初めて私を見かけた瞬間、一目惚れしたと言っていた。

私は友達としては付き合えるけど、はっきり言って見た目もタイプじゃないからと全く乗り気ではなかった。
それでも顔なじみだったし誠実だったし、今後も付き合いがあるのは明らかだった。だから少し見極めるために、1回くらい御飯なら行っても良いかなと思った。
いま思えば、それが後で断りにくくなるとは思わなかったのが仇となった。浅はかな考えだったと後で気付いた。

1回目に告白されて、2回目はドライブに行った。顔なじみではあったけど、まだまだ知らない部分が多かった。私も私で人見知りもあり、なかなか自分を出せず気を遣ってばかりだった。
それに春に1つの恋愛を終えたばかりだった。だから本当は、しばらく恋愛はしないって決めていたはずだった。 
だけど告白された事実が嬉しくて堪らなくて、自分で選んだのだ。
そんな状態と気持ちだったから、当然のように1人になれば、複雑な気持ちで溢れまくっていた。

楽しい?楽しくない?
どうしよ、無理にでも笑ってようかな。
嫌だって言えたら、どれだけ楽なんだろう。
会話していても言葉が詰まってる?詰まってない?

1人目の彼との関係に悩んでいる時に出会った、2人目の彼

結局、1人目の彼とは、2回出掛けて以降は適当に理由を付けてメールも避け続けた。そのなかで出会ったのが2人目だった。
しばらくして、適当に理由を付けて1人目の彼とは付き合うことなく、顔なじみの関係に戻った。
いまだにSNSで私を見つけては、フォロー申請が来る。私は、そこまで出来るほど彼のことを考えられないから拒否している。
あくまで顔なじみで良い。それが私の意志だ。

2人目は夏だった。
職場の先輩からの紹介で、1つ年下の大工さんだった。1人目の彼と、うやむやに付き合って、なかなか関係を終えられないことに悩んでいたことを見かねた先輩が紹介してくれた。
私は私で1人目のことで疲れ切っていたから、もし良い出会いだったとしても付き合うことはないと思っていた。
でも、そうではなかった。
なんだかんだ、楽しかった。

大工さんなんて、今まで出会うことがなかったから興味もあった。私の思い描いていた硬派なイメージとは裏腹に、彼は純粋で優しくて真面目で、そして積極的だったのだ。
結果的に、彼からの熱烈アピールに根負けして付き合うことになった。
だから最初から好きという気持ちはなかった。付き合ううちに、だんだん彼のことを知りたいという我儘な気持ちが先走った。
あれだけ付き合うことはないと思っていたのに。

情熱的で、とても優しかった彼。でも3週間しか続かなかった

毎日、仕事とアパートとの往復で限定された景色のなかで、新たに景色が追加された気がして嬉しくなった。
何よりアパートの目の前が彼の職場で、恥ずかしかった。私は私が認めた、心から信頼した人にしか住む場所を教えたくなかった。
だから、まだまだ距離が縮まっていない間柄なのに知られたのが、ずっと気がかりだった。

彼とは毎日メールをした。私にとっては、あまりに積極的すぎて悩みの種でもあった。「おはよう」も「おやすみ」も「お疲れさま」も、いやどんな文章でも文末の最後に真っ赤なハートマークが付く。
今どき、そんな人いるんだと、いちいち驚いた。キスもセックスも積極的だった。
そしてジェントルマンでもあった。会うときは、必ず彼が送り迎えしてくれたし、ご飯は奢りだった。とても優しかった。情熱だった。花火もした。
でも彼とは3週間しか続かなかった。

原因は、私が色んなことを話しすぎた事と、彼を信頼できなくなったことだったと思う。
1つは、私の家のことをあまり親しくないうちから吐露しすぎて、彼が不思議がったのも無理ないと今なら思える。
1つは、彼は私と会うたびに「私と付き合えなかったらBさんと付き合う予定だった」。それを冗談混じりに話していたのも、実は嫌だった。

12年に一度の大恋愛の年を過ごして分かった、私が恋愛に望むこと

ネットの占いで12年に一度の大恋愛の1年になるって言われた年は、自分にとってお腹いっぱいな恋愛をした時間になった。
でも分かったことがある。
私は恋愛において、自分の時間もペースも家の事も大事にしたい。
いくら私のメールに絵文字がなくても何も言われたくない。
キスやセックスも、私のペースを想ってくれたものであってほしい。付き合ったからと言って、すぐにキスやセックスを求められたくない。
私が彼を信頼できるまで時間がかかることを分かってほしい。
お互いに無理したくない。我慢したくない。

一緒に共に過ごす時間を、お互いのペースを守って、ゆっくりと育みたい。
これが私が恋愛に望むことなのだ。

だから私は、なかなか恋愛に発展しにくいのかもしれない。
ときめくのも大事。楽しいのも大事。
何より大事なのは、男女の恋愛よりも、出会いや関係性を大事にしたい。
だから焦りたくない。
それが私の気持ち。それをこれからの恋愛では、しっかりと伝えて育むことを夢見ている。