私は恋愛体質だ。

初めて彼氏が出来たのは、高校1年生の時。処女を卒業したのは、大学1年生の時。どちらも早い方ではないけれど、彼氏が途切れたことは1度もない。ずっと私の傍には誰かがいた。

彼氏、友達とか、私とどんな関係だとか関係なく、人を嫌いになれない

私は自分で言うのも何だが、顔はそこそこかわいくて、おっぱいが大きい。大阪生まれ大阪育ちが功を奏してか、根明でおしゃべり、人を楽しませることが大好き。料理もそれなりに出来て(得意料理は春巻きとカレーライス)、セックスは相手に悦んでもらいたい精神が強い。

こんな私は独身のまま、もうすぐ28歳になる。もちろん彼氏はいる。私が今いる場所から400kmくらい離れた場所に。

彼氏だとか、友達だとか、私とどんな関係だとか関係なく、私は人を嫌いになれない。たとえ、その人の悪いところが目に入ったとしても。人は人、自分は自分、という考えの中で生きてきたから、何が起きても何をされても、こういう言動をしちゃう人もいるんだなあ、くらいにしか思わない。

きっとそれは、私が昔から人と一緒が好きではなく、自分の好きなように物事を選択し、毎日を過ごしてきたこと。そして、その世界を尊重して育ててくれた両親がいてくれたことがとても大きいように思う。

加えて、両親は色々な世界を私に見せてくれた。家族旅行は毎年海外、私が留学に行きたいと言えば、快くOKを出してくれ、アメリカ・シカゴにホームステイをした。

父親の職業柄、ドイツやイギリスにも友人がいた。それらは私に、たくさんの刺激と勇気、希望、楽しさを与えてくれた。他人に何を思われたとしても、私は私のまま生きていて良いんだと思わせてくれた。

いろいろな経験をするうちに、いつ死んでも大丈夫、後悔なんて何一つしていない、私の人生最高ということに気が付いた。

私には、今の人生ではどんなに頑張っても叶わないと諦めたことがある

だけど、そんな私にも一つだけ、今の人生ではどんなに頑張っても叶わないと、諦めたことがある。それは、大学時代、同じサークルに所属していた男友達とお付き合いをすること、そして結婚すること。毎日彼氏よりも多く連絡を取り、恋愛相談をし、毎日笑わせてくれる、そんなあいつ。

劇場に通うほどのお笑い好き、聴くラジオも同じ、笑いのツボも同じ。とにかく好きも趣味も一緒だった。共有出来ることがある度に、お互いに報告しあった。

私は彼氏の相談をし、あいつはマッチングアプリでマッチした子の相談を私にした。マッチする子は私とは全く違う、清楚で大人しそうな女の子だった。私が振られた時には一番に慰めてくれ、私が欲しい言葉を全部くれた。

私は一度、遠距離恋愛中の彼氏に、「これからのことも含めて少し考えたい」と言われ、約1か月連絡も一切取らずに、距離をあけた時期があった。

もちろん、一番にあいつに報告した。「これって私、振られる?」と聞くと、返事は「振られる!お前の彼氏はお前の時間をなんやと思ってるん?俺の方が絶対いい男!俺にしとき!」と。

心臓がドクンッっと鳴った。彼氏になって欲しいと全力で思った。「あなたに愛されたい運命だった」私はこれしか返せなかった。

本当は、ちゃんとお付き合いしたい、私のことを好きになって欲しい。向き合ってほしいと思ったけれど、たくさんのそれらの言葉は全部、私らしくないよな、という自己判断で、ないものになった。

生まれ変われるなら、あいつの彼女になるという選択肢がありますように

結局、私は彼氏には振られず、仲良く遠距離を続けている。あいつも、「お前らはなんだかんだ別れないやろなあと思った」と笑った。

あいつは、未だに彼女が出来ない。今まで出会った異性の中で、一番いい男なのには違いないから、いつかとっても素敵な女性と出会って幸せになって欲しい。そして、あいつを傷つける女の子がいたら私が絶対許さない。

あいつとは、これからも友達。お笑いもラジオも、あれが面白くて見てほしい、語りたいを共有できるのは、あいつしかいないから。そして、私は彼氏と幸せになるから。

もしも生まれ変わることが出来るのなら、神様にお願いしたいことがある。次の人生では、あいつの彼女になるという選択肢がありますように。