特集:メイクとの距離感

おばあちゃんの口紅が苦手だった私が、今はメイクを楽しめるわけ

メイクとの距離感

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私のメイクは基本的に薄め。
前に買ったリキッドファンデーションは、私の肌の色に比べて明るい。だからこのリキッドファンデーションを塗ると、私の顔が首より白くなって可笑しい。
最近違うリキッドファンデーションを買って、顔に塗りたくってみた。そしたら、今度はいつもよりも黒い顔になってしまい、首が明るくなってしまった。
だから、私はこの2つのリキッドファンデーションを毎朝、混ぜて使っている。均等の量にしないと、私の実際の肌より明るくなったり、暗くなったりして難しい。

ニキビを隠すメイクや、強気になるためのメイク

リキッドファンデーションを塗って、私の頬にあるニキビ跡をなるべく隠そうと試みる毎朝。でも、刻まれた跡、凹凸は完全には消えない。消えない跡。
ストレスを感じると、よくニキビができる。何もかもがうまくいかなかった頃に、頬に沢山のニキビができた。何もかもが嫌で家にこもっている時期にできたニキビ。
少しでも目立たなくすることで少し気が楽になったりするような、しないような。リキッドファンデーションを塗って、少し眉毛を整えて、軽く瞼に優しくアイシャドウを塗ったらお仕舞。

でも、イライラしている時、イライラした日の翌日、イライラした週の週末のメイクは濃くなる。初対面の人に目が大きいですねと言われたことのあるこの私の目を更にギョロギョロさせるために、アイラインを引いて、いつもより濃い色のアイシャドウを瞼に何重にも重ねて塗りたくり、ラメなんかも付けたりする。
いつもよりはっきりとした顔になり、ギョロギョロした目で相手を威嚇する。何をやってもうまくいかない時、メイクで自分の顔の印象を変えるだけで、少し楽しくなったりする。
情けない惨めな自分とはほんの少しだけおさらばする。少しだけいつもより強気な私になれる。

口紅を塗る私は、大人の女性になったのかな

携帯で今日の一日の運勢を確認して、ラッキーカラーの色のアイシャドウを塗ったりもする。パープルがラッキーカラーだった日に気になる彼に会える日、パープルのアイシャドウを少し塗って出掛けてみた。
ラッキーカラーを塗ってみたけど何にもいいことは起きなかった。結局、彼とはおしゃべりすることもできないつまらない日だった。がっかりしながら夜にメイク落としでパープルのアイシャドウを落とす。

小さいころ、メイクなんて私はきっと大人になってもしないと思っていた。でも、今は日々メイクをしている。
小さい時におばあちゃんの家に行って、出掛ける前におばあちゃんが赤い口紅をつけていた違和感を忘れられない。真っ赤な唇。口紅を塗っていないおばあちゃんのほうが綺麗だと思った。でもおばあちゃんには伝えなかった。伝えちゃいけない気がした。お母さんがレストランで飲んだコップに口紅の跡がついていたのも、なんか少し気持ち悪いと子どものころに思ったことを覚えている。

でも、大きくなった私は口紅を塗るようになった。おばあちゃん似の唇を赤くする。私も大人の女性になったってことなのかな……なんかしっくりこない。
私は周りの目がどうしても気になっちゃう。大人になったら変人扱いされないで社会で生きていくために、昔気持ち悪いって思っていたことも、価値観を変えたり、好みとかも変えたりしているのだと思う。
それでも今はコロナ禍でマスクをつけて出掛ける日々。だからここ1年ぐらいは口紅をほとんど塗っていない。コロナによって、少し苦手だった口紅から解放された。

好きな時に自由にメイクをしたい

コロナ禍で在宅勤務の日。その日は寝坊して勤務時間の1時間前に起床。テレビを見ながら朝ごはんを食べて、服を着替えたら、勤務時間になってしまった。

今日の1日のスケジュールを確認すると1つ会議があった。
でもその会議では皆、ビデオをオフにしている。だから、今日はメイクしないですっぴんでパソコンの前に座って仕事をする。お客さんから電話がかかってきても別に大丈夫、顔は見せないから。そんな日があってもいいよね。

メイクが面倒って思う日もある。時間が掛かるし、お金も掛かる。でも、たまに楽しいって思う時もある。
毎日絶対にメイクしないとダメとかじゃなくて、好きな時に好きな風にメイクをしたいなって思うこの頃。

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