学生時代のアルバイトと社会人1年目。初めて受け取った給料の使い方

学生時代のアルバイトでは好きな食べ物とコスメグッズ、アクセサリーにつぎ込んできた給料。初めて出た給料を手にした感触は今でもよく覚えている。
自分が大人になって「老い」を自覚するキッカケにもなったけれど、仕事の楽しさが勝った。父ともお酒の美味しさを分かち合える。

私は「あー! 仕事終わりのお酒ってこんなに美味しいのね。お父さんばっかり狡いよ」と言ってみた。
父は「ついに覚えたか。仕事終わりの1杯を。今度美味しい串カツの店行こう」と会話を繋げて笑ってくれた。

社会人になって初めて出た給料。まずは両親と兄に年明けのお年玉を渡した。
「ありがとう。大事に使わせてもらうね」という母、「え、いいの? ありがとう」と少し驚きつつ受け取る兄、「こんなに貰えると思ってなかったなぁ。お年玉ちょうだいって冗談のつもりだったけど」と心の底から喜びが溢れて顔に出る父。

あとで母は「毎年貰うわけにいかないから、ちゃんと自分のために使ってね」と私に言ってきた。「気持ちが嬉しい」と重ねて言葉を聞かされる。

見つけたデザインTシャツのお店。こんな時だからこそ買い物をする

両親と兄にお年玉を渡して数ヶ月後。勤務先の経由駅でデザインTシャツのお店を見つけた。

買うキッカケは、仕事の関係で水仕事の時はTシャツと短パンに着替えることになっているからだった。いつも似たような柄ばかりで、1枚や2枚くらいは気に入ったTシャツを持っていたい。アプリをダウンロードして店員さんと仲良くなると、コラボする作品について教えてもらえるようになった。

ご時世柄、息が詰まる環境下において新しい生活様式というものに出逢った瞬間だった。
どんなに嫌な事があっても、Tシャツ屋さんに立ち寄るようになって何も躊躇うことなくパーカーとリバーシブルのジャケット、Tシャツを手にする。
パーカーはコラボするなら、あのキャラクター柄でパーカーがあればいいなと密かに思っていた。

それは好きな俳優が若い時に演じていた特撮アニメの敵キャラクターである。あると思わなかったけれど、見つけたら迷わずレジへ持っていく。

マスク必須の中で、どうやって自分を演出するかを考える時間は楽しい

少し出費が多い日は財布と相談してから決めることも増えた。戻らないし、躊躇わない。
久しぶりに楽しい気持ちを思い出した。

アクセサリーもイヤリングよりイヤーカフに切り替わる。マスク必須の中でどうやって自己演出力を高めていくか、ずっと考えていた。着飾るだけが全てではないし、自己管理の方が大事かもしれない。

それにしても我儘はしたくなるもので……自分の持っている服の色合いと髪型を鑑みて吟味する。どうしても迷って決まらない時は、次回に持ち越して1つだけ買うようにしていた。

次回来たら人気アイテムになっていて、少し冷めた自分がいると気付かされる。取捨選択も1度進んだら戻れない決断で躊躇いを振り切る必要がある。

「人気アイテムなら他の人と被るから、見ているだけで幸せだな」
その日、私の狙っていたアクセサリーは3人の女性に買われて行った。お店を出てからしばらく後ろ姿を見送る。

買ったもので自分を新しくすると、人生の宝物が増えていく気がした

アクセサリーは、飾りの役割だけを担っていないと思う。買う人を幸せにして身に付けると、周りの人まで華やかな気持ちになる不思議な力もある。
普段付けない形のイヤリングを買ってみたり、髪を切ったことでアクセサリーの存在をどう活かすかカスタマイズする時間はとてつもなく楽しい。

今日はコレにしよう、明日は誰と会うから洋服はワンピースでアクセサリーは絶対にコレが良い。迷いながら自分を新しくすると人生の宝物が増えていく気がした。
空を仰いだら尊し。こうして見ているだけで満足している自分は昔の自分に戻れやしない。今の自分は躊躇いを捨てて新しいことを始めるチャンス。

私は一体どこを見ているのだろうか。1度立ち止まって考える『躊躇い』はもちろん大事。それと同時に『もう戻らない』『後戻りしない』という思い切る勇気も兼ね備えているとその分、人生の得をすると思いたい。