私は東京、あなたはライプツィヒ。そこまで遠くはないけれど、簡単に会えるわけではないらしい。
2019年の12月中旬あなたは日本を去り、私たちは羽田で別れた
2019年の12月中旬、あなたは日本を去りました。私はまだ高校2年生。一緒に日本を離れる覚悟はありました。
しかし、現実問題あなたについて行けるわけがなかった。羽田空港でさよならをした後、バスで家の最寄り駅まで帰った。バスの中ではじめて泣いた。というより泣き叫んだ。他人の目なんて気にならなかった。
私が「来年の3月頃に会いに来てください」と伝えた事を覚えている。あなたも「分かったよ」と言った。あなたが去った後からコロナが大量発生し始めた。犯人はおまえか(違います)?
コロナが流行りはじめた頃は甘くみていた。ただの風邪の一種だろう。最初騒いでるだけですぐ消えるだろう。
はははは。なんてこった。今日は2021年7月7日七夕だ。そして、まだコロナが大量発生中だ。何度ほっぺをつねっても答えは変わらない。ほらみろ、甘くみてはいけないとはこういう事だ。
織り姫さんと彦星さんなら、まだ会えたかもしれない。年に1回、1日会える2人を羨ましく思ったこともある。まあ国際恋愛を始めたのは自分だ。そして、あなたも寂しいに決まってる。フェアってやつよ。
何も変わらない現実を変えたくて、私は新たなことに「挑戦」した
それに、私たち以外にも会えないカップルも山ほどいる。隣の市に住んでいても、コロナで家族から会うなと禁止されているカップルもいた。みんな会えないのは同じだ。
しかし、会えないということは辛いものだと感じた。理由がなくても近くにいれば会えるということを知っていたから、さらに辛く感じた。辛い悲しい寂しいと言っていてもなにも変わらないのが現実。
ということで、私は新しいことに挑戦することにした。そんなこんなでお絵描きを始めた。子供の時からお絵描きが好きで、毎日のように大好きなマイケルジャクソンを描いては家族に見せて描くことを楽しんでいた。
しかし、高校生になってから疎遠になっていた。いい機会じゃないか。好きだったことにまた目を向けるチャンスがきた。お父さんに小遣いをもらって近所の世界堂に行って、道具を毎週のように買って使い果たしてまた買って。一言で表すなら、ただただ楽しかった。やっぱり自分は絵を描くことが好きなんだな改めて思った。
そして、いくつか描き終えた作品たちをライプツィヒにいるあなたにも送ったり、実家の床屋の壁に飾ったりして、家族みんなで私の作ったのものを楽しんだ。嬉しかった。
あなたの誕生日プレゼントも絵を描いて送った。一度はあなたの顔をキャンバスに下書きして、会えない辛さと時差で上手くコミニュケーションが取れなかったせいか破り捨てたこともあった。その時からお絵描きも休憩した。
「遠距離恋愛」を経て、私は今あなたの住むライプツィヒにいる
それから10ヶ月が過ぎようとしている。今、私はライプツィヒにいる。そう、あなたと一緒に。
そして、今日7月7日にアクリル絵の具セットとキャンバス3個、筆を数本、あなたに買ってもらった。
また絵を描きたいと思えるようにしてくれたのは、もう描きたくないと思うようにしたあなたです。そんなあなたが大好きです。この命尽きる時まで愛してみましょう。なんて言ったってもう結婚したんですから。はは、。
私まだピチピチの18歳ですよ。まあ、あなたも20歳ですが。さぞかし良い人生を共に歩み築いてくれるんでしょうね。逃しませんよ。
家族、友だち、ドイツ政府、日本政府の方々に感謝してもしきれない私たちです。これからも頑張りますのでよろしくお願いします。ワクチン接種が進んで、緊急事態宣言が効果を発揮することを願ってます。