コロナ、就活、卒業論文、少し前より希薄になったような人間関係、時々アルバイト。
私を取り巻く日常。

元気に過ごそうと努力する私が思う元気は、情緒から生まれる気がする

必死でコロナ禍での就活を終わらせて、息つく暇もなく卒業論文に取り掛かり、目処が立ったと思う頃はもう長袖の季節だろう。
せめて最後の息抜きにと、コツコツ貯めたアルバイト代で卒業旅行に行こうと計画するも、また若者は!オリンピックで感染者が増えたから不要不急の外出が控えろ!とくることは知っている。ええ、わかりますとも。そうなるに決まってる。

しかも会食を御仕事とする議員様からのお達しとあれば、ああやってらんねえわとため息をつく事しか許されない気がしてくる。

まあでも今の小学生はオリンピックを見ながら自分の運動会は我慢しているのだ(可哀想すぎる)、高校生も修学旅行先の見所紹介ビデオを死んだ目で鑑賞しているのだ(あれは友達との『密』な交流が楽しいのであって、寺を鑑賞したいわけではないのだ……)。

とまあそんなふうに他者の不幸具合を引き合いに出して自身を慰めてみても、一向に元気にはならない。

それでも私は元気だ。元気に過ごそうと努力している(本来努力するもんではないけれど)。
元気って、情緒から生まれる気がしている。

よし頑張ろうと思える景色と、深呼吸をさせる力を持つ美味しい食べ物

例えば景色。景色って重要だ。
例えば朝の薄ぼんやりした空の、グレーから薄青・藤色・桃色、橙色ときて鮮烈な光がさすさまをみていると、心が空で埋まっていって、永遠にそうやっていられる気がする。
そうしてふと目線を動かして自分の暮らしに戻った時に、胸の奥に少しだけ空から貰ったエンジンが溜まっているのだ。よし頑張ろう。これがひとつ。

例えばごはん。口に入れるもの。
なんでもいいのだ、いっぱい食べる人も食べない人もお気に入りの食物をもっておくといい。

私は某コンビニのバスクチーズケーキ。重たい荷物をごとっと床に落として外の匂いがついた服を脱ぎ捨てて、持ち物の消毒もそこそこに、そうっと口に入れる。喉を焦がす甘さ、高カロリーへの背徳感、あ。おいしい……。
お気に入りの食べ物はわたしに深呼吸させる力を持っている。胸が膨らみ、こわばっていた肩が首が腕が、背中が、柔らかくほぐれていく。知らず狭まっていた視野が広がって、また深呼吸。これもひとつ。

心を動かす感動とご飯。楽観的思考をありったけかき集めたら元気だ

そして最後に、適度な楽観論も大切だ。なんとかなる。これは本当。
コロナで母国の国境が封鎖され帰れない上、ビザがあと1週間で切れる状況だったメキシコの友人の笑い皺と白い歯が目に浮かぶ。
危機的状況のくせに笑いながら、なんならラテン音楽を爆音で流して踊りながら、

ダジョウブさ!なんとかナルよ!hahaha~~~

ちなみにまったくもって大丈夫ではなかったのだけれど、それでも今日も彼は元気に生きているのだ。

心を動かす何かしらの感動と、お気に入りのごはんと、楽観的思考をありったけ、ありったけかき集めたら。きっとそれが元気だ。多分ね!そうでなくともなんとかなるのだ、きっと。
進め!