何だか近頃この世の中は、生きにくいなあといつも思う。
がんばって当たり前。がんばらない奴は、サボっているとか、怠けているとか言われる。
そうかと思えば、がんばり過ぎて鬱になってしまえば、それはそれで甘えだと言われる。
27年間生きてきたが、未だにそのがんばるちょうどいい加減が分からない。

結婚、妊娠、出産。家事に育児に、ただがむしゃらにがんばる

結婚してから、それを特に強く感じるようになった。
それまでは実家暮らしで、母親が家事などほとんど何でもやってくれていたから、つい甘えてしまっていた。
しかし家を出て、夫と暮らし始めると、どうもがんばるさじ加減が分からなくなっている自分に気が付いた。

アルバイトは二つ掛け持ちして、朝から晩まで働いた。家事も完璧ではなかったが、なるべくやった。やがて妊娠すると、その加減はますます分からなくなっていった。
ひどい妊娠悪阻で仕事は休職せざるを得なかったが、やはり家のことは自分がしなければと一人で背負い込んでいた。
無事に子供が産まれ、子育てに追われる日々の中、ただがむしゃらにがんばっていた。

そして今、二人目を妊娠中だ。上の子を見ながら身重な身体で動くのはさすがにしんどい。しかし、夫は仕事で大変そうだしあまり頼れない。自分が全てやらなければならないと思い込んでいた。
身体がしんどいと、心までやられてしまいそうになる。やはりこの二つは繋がっているのだなと実感するのだが、たまにどうしようもなく何もやる気になれない時がある。いわゆる無気力状態だ。

あれ、私、何を一人でがんばっているんだろう

そんな自分を必要以上に責めてしまい、落ち込む。そしてまた何もできなくなる。その繰り返しだ。
しかし、家事は後回しにできても子育ては待ったなしだ。自分の身体に鞭を打ちながら、何とかやりきる。そんな毎日……。

ふと気付く。あれ、私、何を一人でがんばっているんだろう。
自分で自分を追い込んでしまっていた。それに気付けたのは、私にとってかなり大きい。

がんばることを辞める。それだけで、身体からふっと力が抜けたような気がしてくる。
家事だって、食洗機とか、乾燥機とか、買ってみても良いんじゃないか。お掃除ロボットが部屋をきれいにしてくれる時代じゃないか。
まだ実践はできていないが、そういう選択肢もあることを知ると、世界が開けてくる。

誰かに甘えたって良い。頼ったって良い

これから二人目を産み、職場復帰したら、きっと今とは違う大変な日々が待ち受けていることだろう。家事育児仕事。たとえ夫と協力していったとしても、全てを完璧に両立するのは困難だ。
もちろん仕事も精一杯やるし、家事もほどほどにはやる。子供ともしっかり向き合うつもりだ。

だが、必要以上にがんばりすぎることは辞めようと思う。
たとえ上手くできなくても、自分を責めない。一人でいっぱいいっぱいになっていた日々からの歩みを止めることを決めた。しかしそれは、今までとは違う日々へのスタートラインなのではないかと思う。

誰かに甘えたって良い。頼ったって良い。がんばりすぎて、自分が壊れてしまっては元も子もない。何より、母親である自分が常に余裕を持ち、笑顔でいることが家族にとってきっと幸せなのだと心から思う。
夫も安心して外で働けるように、子供にとっても居心地の良い家庭になるように、まずは自分の意識から変えてみようと思う。