「就職したら給料で欲しいものを買うんだ!」
「就職したらバリバリ働くんだ!」
「働くのは大人になった証みたいで格好いいな!」
……そう思っていたのはいつのことだろう。
過去に戻れるのなら、今の自分を見せてやりたい。
社会人8年目の私は、絶賛「キャリアアップ」の壁にぶち当たっている
私は今年で社会人8年目になった。
良いことも嫌なことも含めて様々な経験もしたし、そこから自分の糧になったことは沢山ある。
ある程度成長は出来たのだろうし、自分自身に何かしらのプラスになる変化はあったと思う。
ただそれと同時に、昔持っていたキラキラした感情はどこかへ忘れてきてしまったように感じている。
社会人の方なら誰しも分かるであろう。
私は“キャリアアップ”という壁にぶち当たっている。
調べてみたが、そもそも“キャリアアップ”とは、 より高い能力を身につけ、経歴を高めるという意味があり、 昇進や昇給だけのことではないらしい。
経歴を高めることで、仕事の幅や裁量を広げることも指すようだ。
要するに、自分の市場価値を高くすることに繋がるらしい。
自分の市場価値か……。
ゲームでいう経験値を増やしてレベル上げするってことか……。
確かにレベルは高くないと敵を倒すのに苦労するもんなぁ……。
キラキラした感情を持っていない私の本音に共感する人は多いはず
キャリアアップを調べながら、私は全てをゲームに変換して現実逃避したのだった。
会社で行われる上司との面談で、幾度も告げられてきた言葉がある。
「次のキャリアアップに対してどんな目標を持っていますか?」
「役職につくことを想定して、どのような取り組みを行っていきたいですか?」
「チームやグループを見てマネジメントの観点から考え、実行する力を付けていきましょうか」
キャリアアップはマストなのか?
目標を持たなきゃ働けないのか?
誰もマネジメントをしたいとは言ってませんけど?
ごちゃごちゃした私の感情は置いて行かれたまま、流れに身を任せた状態でここまで来てしまった。
正直、今の私は、冒頭に持っていたキラキラした感情を微塵も持っていないのだ。
「働かなくていいなら働きたくない」
「毎日全力でなんて働けるか」
「生命を維持するために働いているんだ」
「給料はある程度貯金しておかなきゃ」
「毎日推しを愛でていないと働けない」
「役職になんてつかず、人の下で大人しく働いていたい」
これが今の私の本音である。
全員同じペースでキャリアアップする必要はない。模索状態でも良い
恐らくではあるが、私以外にも同じ考えを持っている人は少なからずいると思う。
そんな私にキャリアアップの話をされても、向上心がないに等しいのでピンとこないのだ。
現状維持したい私、社会人としてキャリアアップしていかなければと考える私、 そんな私に挟まれて私は混乱中なのである。
会社として、社会人としてキャリアアップが必要なのは重々承知している。
だがそれ以前に、1人の人間としてキャリアアップが必要なのではないだろうか。
人には人のペースというものがある。
全員が全員、同じペースである必要はないと思う。
社会人8年目の人間全員が、キャリアアップに対し積極的に取り組む必要もないと思う。
なんてったって、私のキャリアアップに対するモチベーションはまだそこまで追いついていないのだから。
じゃあ、いつになったら私のモチベーションは追いつくのか。
その答えに「今でしょ!」とは言えない。
私は今、暗中模索の状態なのである。