ちおり先生、天国の暮らしには慣れましたか? 安らかに、時をすごされていますか? 天国からの先生の眼差しをいつも感じています。
先生の訃報をお聞きしたのは、まだ残暑の厳しい頃でした。涙を汗で誤魔化しても誤魔化しても、誤魔化しきれず、どうしてどうしてと、食欲もなくなり辛い日々を送りました。
「ちおり先生」は心から私に寄り添い、支えてくれた唯一の大人だった
2016年の3月、高等部卒業の報告のため真っ先にお礼が言いたくて、ちおり先生に会いに中等部を訪れました。そして、先生が体調を崩されてお休みされていることをその時、初めて知りました。
私は中等部生だった一時期、とても辛く悲しい思いをしていた時がありました。その時担任でもあり、当時所属していたバドミントン部の顧問でもあったちおり先生は、心から私に寄り添い支えてくださった唯一の大人でした。
そのことのお礼を言えていなかったことを高等部の3年間ずっと心残りに思っていた私は、お会いできなかった代わりに、お手紙を書かせていただきました。
先生、覚えていらっしゃいますか。2016年の夏、先生からの最初で最後の一通の手紙が届きました。
あの手紙は、私の一生の宝物です。いつも枕元に置いています。辛い時、悲しい時に先生から頂いたお手紙を読み返すと、心が温まり、励まされ、前を向けます。嬉しい時に読み返すと、先生の笑顔が浮かんできて、とても先生を身近に感じます。
先生のように誰かの為に苦楽を共にし、心から寄り添える人間になりたい
私が、「先生に出会えてよかった」とお手紙に書きましたが、先生も私に「ばなすけさんに出会えてよかった。私のクラスになってくれて嬉しいと心から思います」と言ってくださいました。この言葉は私を幸せにしてくれました。
私が、初めて心から信頼できる大人に出会ったと感じたのが、ちおり先生です。先生のような大人になりたいと強く思いました。
ちおり先生のように誰かの為に苦楽を共にし、心から寄り添える人間になりたいのです。先生は私の恩師であり、憧れの女性です。これからもずっと私は先生の背中を追いかけて生きて行きます。
先生が私達にしてくれたように、教え子の私達は助け合って生きていく
先生がくださったお手紙に「ばなすけさんと元気に再会できるように、治療に専念します」と書かれていましたが、再会は随分先になりそうですね。先生のような優しい女性になって、先生よりも年上の姿で会いに行きますので、ちゃんと見つけてくださいね。お土産話を沢山持って行きます。
これからの季節、寒さが増していきますが、いつも私達、生徒はもちろん、先生に縁のあった全ての人の心の中には、ちおり先生がいてくださるので、ちっとも寒くなさそうです。
先生がそうしてくださったように、教え子達も助け合い、寄り添い、ちゃんと前を向いてしっかり生きていくので、心配しないでくださいね。また天国に心の手紙を出します。お返事待っています。