元彼への未練。ツラい感情は「今しか味わえない貴重で大事MANなモノ」として向き合うのがいいかも♡
photo:Sakawaki Takuya
バブル文化をリスペクトして、セルフプロデュースで活動中の地下セクシーアイドル「ベッド・イン」。バブルのオイニーむんむんの益子寺かおりさん・中尊寺まいさんが、ボディコンに身を包み、歌い上げるのは「コンプレックス武器にして、立ち上がれ」。ステージの上ではイケイケの2人もパジャマに着替えれば悩めるナオン。「かがみよかがみ」に寄せられたエッセイを読みながら、ゆるゆると語り合います。さあ、今夜もパジャマパーティー!寝させないわよ。
【今回のエッセイ】
彼が結婚して誰かのものになるなんて夢にも思わなかった。(中略)こんな感情知らない!! 彼との未来はないと決まってしまった。
元彼が私じゃない誰かと結婚。やり直したかったのに、遅過ぎた
益子寺かおり(以下、かおり) :過去に元彼を引きずった経験、ロンモチでありますゾ~!特にドラマチックな大恋愛や、お互いスキスキスーな状態で別れざるを得なかった時とかは、そう簡単には忘れられないモンですよね。そんなときは、抱えている感情を歌詞にカキコキして、作品にして向き合うことで、昇華して乗り越えてきたかな~!
かおり「つらい気持ちは、『今ここでしか味わえない、貴重で 大事MANな モノ♡』として向き合うのだ」
かおり :昔から「つくづく歌い手でよかったな」と思うことのひとつなんですけど、行き場のない感情を歌詞にして歌えることに、自分自身が救われてきたことって結構あって。どんなにツラい思い出も、歌にしておギグで何度も歌っていく内に愛着がわいて、いつしか愛おしい思い出に変わっていくんです。その曲を愛してくれたり、聴いてナニかを受け取ってくれる人がいてくれると「無駄なことなんて、ひとつもなかったな!」って思えるの♡
かおり: ベッド・インを始める前の話だけど、ガラスの二十代の頃なんかは、今よりも作品へのぶつけ方が激しくて(笑)相手に彼女がいるとわかっていながらも、何年もひっそり交際し続けたメンズと別れた時に、「想いを断ち切る儀式をしたい!」と、あえてそのメンズと愛し合った思い出のラブホテルでバンドのMV撮影をしたり…(笑)そこでラブシーン撮ったり、暴れたり。撮影前は「くっそ~!」って負の感情があったけど、最終的には「こんな作品作っちゃうくらい、いい恋愛だったな!ちゃんと愛してたな!」って前向きに吹っ切れたなぁ~。投稿者さんもエッセイとして文章にしてみて、どこかスッキリした部分もあるんじゃないかしら!?
そんな性分なので、恋愛感情は消えたとしても、過去に愛した人たちとの記憶は、思い出としてZUTTO大切にしてますね。交際中に何かしら成長できたり、色んな感情をくれた感謝の気持ちもあるから、無理に忘れようとしない。キミたちのおかげで、今の自分がある!元彼クンたち、全員感射してるぜ!みたいな♡(笑)
だから別れた時も、「つらい」って気持ちに絶望したり悲観するというよりは、「この感情は今ここでしか味わえない、貴重で大事MANなモノ!」って認めて向き合いつつ、そのまま抱きしめて、また新しい恋に生きてゆく感じかな♡
中尊寺まい(以下、まい): ちゃんまいも過去にめちゃくちゃ引きずった人がいるなぁ〜。よく「女は上書き保存」って言われるけど、そんなことないと思うんですよ。少なくとも私は違いますね。そこに大きな感情はないんだけど、別フォルダに保存してて、たまに見返しちゃってるの…イヤな女?♡
まい: ちゃんまいにも人生のほとんどを持っていかれた恋愛があったんです。2年か、3年セフレのあと、なんとか本命になって付き合って、6年間同棲して、お互いの両親も合わせたりしてたんですけど、終わってしまいました。相当のめり込んでいたし、お互い依存しちゃってたから、終わった後も私のことを分かってくれるのはこの人だけかも!って呑みにいって相談したり、ご飯作ってあげて、一緒に家で食べたりとかしちゃったり…友達以上恋人未満みたいな関係をしばらく続けてしまっていましたね。その後、何年かは、本当に失礼な話なんだけど、その人の代わりを探すような恋愛しかできませんでしたね。
実は、結婚を決めた時、その人にメールしたんです。昔、男ともだちんこに「なんで女の人って、結婚する時連絡してくるの?勝利宣言!?」と聞かれたことが合ったんだけど、そういうことじゃなくて、自分の中で一区切りしたかったんじゃないかな。それを送るまでは、別れてたけど、終わってたはずだけど、ずっと割り切れていなかったのかも。やっと、オケカラで梓みちよの「二人でお酒を」を嘘偽りなく歌えるな!(笑)
あ!そんな恋愛を経て生まれたのが、「男はアイツだけじゃない」という名曲なので(自分で言う)ぜひ聞いてください♡
VIDEO
まい「女友達と共に『感情の葬儀』!気持ちを全部吐き出すとすっきりするかも」
まい: あと、私の場合は、ともだちんこに会って「感情の葬儀」っていうお別れの会を開催したりしましたね。特に何をするわけじゃないんですけど、「あぁ~~好きだったぁぁああああ〜〜〜〜!」って言いながら、「あの場所よくいってたよね~~」「でも、ああいうとことか合わなかったんじゃない?」とか、彼に関する話を聞いてもらったり、意見をもらったりする。感情を供養させるんです。一旦気持ちを全部吐き出すと、すっきりするし、新しい人も見つかるかも!とはいいつつ、わたしは大体もう次の人と重なってるんでお酒がまぁ、呑みたいだけなんですけどぉ〜〜〜♡(笑)
かおり :なーるほどTHEワールド!私は割と「吹っ切れたい!」って時は、趣味や仕事、創作活動に気を向けて、おひとり様ワールドに没頭しちゃったりもするかな~!忘れるために他のメンズと遊ぶこともあるけど、元彼の存在が大きいと、かえって“む~んな気分はおセンチ”状態になっちゃったり☆この切ない感情もまた、情緒があって嫌いじゃないけどネ♡(笑)それこそ文章に綴ってバナナの涙を流してみたり、ひとりっ子気質が炸裂!(笑)
まい: なるほど!考えてみたら、私もまず自分の中で多少整理をつけてから、友達に話してるかも。1人でしんみり振り返り作業をしたあと、私はさらに「フェス」にしたいんだよ! それが、「感情の葬儀」なのかも(笑)
あとは、どうしても心がおかしくなりそうだったときはとにかく、ねるとん(=合コン)に行ってましたね!異性に求められているって感じていたかったみたい。もう考える暇がないほど、数こなす、みたいな感じで男の人に会ってましたが、荒療治なのでオススメしません♡
まい「『好き』は消えても、相手への感情がゼロには一生ならないかも」
まい: ベッド・インで活動してると、元彼が忘れられないって相談もよく受けるんですけど、実際、付き合っていた頃のような「好き」はなくなっても、相手への気持ちがゼロの状態には一生ならないと思います。だから、時間が経って、夢中になれる何かができたときに少しずつ気持ちが昇華されるのかもしれないですよね。
投稿者さんは、元彼の結婚報告にここまでショックを受けるっていうことは、きっとずっと好きだったんじゃないかなって思うんです。つらいと思う。でも、本当にご縁があるなら、何十年後とかにまた巡り合う可能性もあるかも、しれないです。こんなことを願うのは失礼かもしれないけど、お相手がいつかフリーになるパターンもあるかもしれない。結婚してても、それでも付き合うパターンもあるかもしれないし。色んなパターンがあると思うんですよね。
かおり: うんうん、「好き」って感情は、理屈じゃないし、止めようったって止められないモノだからね♡ 「ウォンビーロングな戦いになるな~」って元彼への想いは残しつつも、次の恋愛に進んでみるのがいいと思うな♡どっしり心の余裕を持ちながら「私を選ばなかったこと、後悔させてア・ゲ・る♡」って、いつかまた彼と再会する時まで、レベルアップしてイクのがモアベターかも♪ それに、本当にスコン!と元彼のことを忘れちゃうくらい、相性グンバツな人と運命的に出会えるかもしれないし。ホントにナニが起こるかわからないからね~!それぐらい、ドラマチックでいいと思うんだな、人生は♡ 心のジュリ扇振りながら、応援してますゾ~!!
ミニアルバム「ROCK」発射オーライ
踊れる〝ボディコン・ロック〟をコンセプトに掲げてきたベッド・インが、 より激しく、よりセクシーに、ロック要素を色濃く抽出したミニアルバムを完成させた! 作曲家の渡辺和紀氏、渡辺未来氏とふたりが共同制作して作りあげたベッド・イン史上最もハードなナンバー「We Are 〝BED ・IN“ 」や、 おギグでも大切に演奏してきた「SHOW ME POWER」をマンをジして音源化! ベッド・インの新たなるステージを予感させるオリジナル全5曲。
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この記事を書いた人
ベッド・イン
地下セクシーアイドルユニット
益子寺かおり、中尊寺まいによる“地下セクシーアイドルユニット”。日本に再びバブルの嵐を起こすべく、80年代末~90年代初頭へのリスペクト精神により完全セルフプロデュースで活動中。2020年3月4日にはミニアルバム「ROCK」をリリース。かおりの逞しいドヤ顔ヴォイスと、まいの下心をつん裂くギタープレイによる「ボディコンロック」に酔いしれろ!
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この連載について
ベッド・インのパジャマパーティー!
バブル文化をリスペクトして、セルフプロデュースで活動中の地下セクシーアイドル「ベッド・イン」。ステージの上ではイケイケの2人もパジャマに着替えれば悩めるナオン。「かがみよかがみ」に寄せられたエッセイを読みながら、ゆるゆると語り合います。さあ、今夜もパジャマパーティー!寝させないわよ♡
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