私は毎年ハロウィンが終わると、
「よし、クリスマスだ!!」
と、なんだか良くわからない気合いが入ってしまう。

クリスマスソングは季節問わず、気づいたら口ずさんでしまうし(赤鼻のトナカイを一番よく歌う)、今の季節は外に出かけてクリスマスソングが流れていると、それだけでマスクの下でほんのりニヤけてしまっている。
それくらいクリスマスという時期、クリスマスの雰囲気が大好きだ。

プレゼントを買うお金が無い家でも、クリスマスは不思議と幸せだった

そんな私が子どもの頃も素敵なクリスマスを過ごしていたか?というと、4人兄弟で貧乏だったため、両親が離婚する前からずっとクリスマスプレゼントといえば毎年、長靴の形をした発泡スチロールでできた入れ物にお菓子が入ってるものだった。

そのお菓子に不満は全くなかったが、小学1年生くらいの時に我が家にサンタさんが来ないことを不思議に思った私は、母親に「どうしてうちにはサンタさん来ないの?」と聞いたことがある。

その時の返答を今でも覚えている。

「おうちでプレゼントもらう子は、サンタさんからのプレゼントはないんだよ」
その頃の私はまだまだ素直で純粋だった。

「あ、そうなんだ」とすんなり受け入れてしまったのだ。

それでもある程度大きくなってきたら、うちにはクリスマスプレゼントを買うお金がないんだと悟ったが、それくらいの切ない思い出くらいではクリスマスを嫌いになるわけもなく、サンタさんからのプレゼントは一度ももらったことがないし、母親が離婚してからは子どもだけで過ごすクリスマスもあったが、それでも、一年の中でクリスマスという日だけは毎年幸せな気分でいられる不思議な日だったように思う。

私にとってクリスマスは「家族と過ごす幸せな日」だった

どんなに貧乏でも、クリスマスの時だけはピザやチキン、ケーキやジュースなどを母親は用意してくれたし、何より兄弟や母親と浮かれた気分で美味しいものを食べてる時間が至福でたまらなかった。

私の中でクリスマスといえば、恋人と過ごすっていうイメージはほぼなく、「家族と過ごす幸せな日」というイメージがいまだに強い。

だから、今は結婚して夫と2人暮らしだが、オシャレなレストランなどでお祝いしたことなど一度もないが、毎年チキンやケーキを買ってきて、家で楽しい時間を過ごしている。

私たち夫婦の間にはクリスマスプレゼントを贈り合うということもしないし、私自身、クリスマスや誕生日に欲しいものを買う又は買ってもらうという概念がほとんどなく、欲しいものは欲しいときに買ってしまうため、クリスマスといえば家族と美味しいものを楽しく家で食べて過ごすというだけなのだが、それでもきっと私は死ぬまで一生このクリスマスというイベントが、クリスマス付近に流れているこの幸せな雰囲気が大好きでたまらないのだと思う。

人生に幸せをもたらしてくれるクリスマスは、何度あってもいい

クリスマスが好きすぎて、チキンやケーキなどのご馳走を食べながら、
「メリークリスマス!」

と夫と目を見合わせながら叫ぶ日が年に一度しかないということに今年から疑問を持つようになってしまい、11月から少しでもクリスマスっぽいものを食べる時やご馳走を食べるときは「年に何度もクリスマスがあってもいいじゃない!」と言いながらクリスマスパーティーをささやかに開催している。

クリスマスというイベントがあるおかげで、私は11月に入ってからクリスマスが終わるまでの約2ヶ月間幸せをたくさん感じられるし、クリスマスが終わっても、次のクリスマスのことを考えると春でも夏でも幸せになれるから、クリスマスは私の人生の中でかなり幸せをもたらしてくれている。

もしクリスマスに人格があるのなら、拍手してハグして全力でお礼を言いたいくらいだ。

今年も大好きな家族(夫)とクリスマスを過ごせるというだけで、生きていてよかったなぁと思えてしまうから、この時期の空気感というのは魔法がかかっているようだ。