我が家の朝は騒がしい。正しく言えば、私がやかましい。
どういう訳か自分でも分からないが、朝が1番元気でテンションが高い。飲んでいるのは酒ではなく白湯なのだが、朝起きたら踊り狂って、どんちゃん騒ぎ。
元気で良いじゃんと言ってくれる人がいるかもしれないが、被害者がいる。夫だ。
夫はノーマルだ。なのに毎朝7時に目が覚めたら、踊り狂いながら妻が近づいてくる。
気の毒だとは思っている。でも自分が抑えられない。
ついにこの間、「ヘイ!ヘイ!ヘイ、ヘイ!」と尻を右に左に振りながら起こしに行ったら、「クスリでもやっているのか」と言われてしまった。
やっていた方が説明がつくが、残念ながら何もやっていない。
さすがに生まれつきずっとこうではない。私にも人並みに、起きるのが怖い朝や、1日が始まることに絶望した日々があった。この世で生きていかなければならない私達は、そういった朝を幾つも重ねる。
重ねた先に、夫がいた。夫が私にもたらした毎日が、何も考えず、恐れず、踊って始まっても構わない1日を創った。
ここから死ぬまで、あと何万回も正気ではない盛り上がりを見せる妻に起こされる事に、げんなりしているだろう。
だけれども、やかましいカーニバルの朝達は、実はあなたが生み出したのだ。