実家を一度も出ずにここまできた。出ない理由も出る理由もない
料理好き、家事好き、実家暮らし、21歳。
わたしは実家を一度も出ずにここまできたけれど、出ない理由は別にない。出る理由もない。職場や学校の距離がものすごく遠いとか、ものすごい喧嘩で追い出されたりとか、そんなきっかけに無縁で生きてきた。
自称、一人暮らしはしたくないけれど実家は出たい派。
おともだちや恋人とのシェアハウスや同棲が一番しあわせだなあ、なんてほわんほわん思っている。そんな自分を実家から出してくれる人が現れたらその時だ!!!と思う。
実家にいて困ること。
わたしは恐ろしく家族と似ていない。
価値観がまるで違う。
好む生活がしっかり真逆。
どうしようもない。血が繋がっていないような気がするくらい。
わたしはシンプルなものが好き。手作りが好き。のんびりが好き。アナログが好き。
両親ときょうだいはきらびやかなものが好きで、インスタントや既製品に頼りまくりで、騒がしくて、ずっとスマホやゲームを抱えている。
価値観が違う家族に感じるストレス。わたしは母より家庭的だ
わたしは自分好みに料理をするのがすき。
薄味で、でも下味や出汁はキチンと。
出来るだけ自然のままの果物や野菜を使う。冷凍食品や常備菜は自分で作る。
作ったものは気に入ったお皿で明るくて綺麗に片付いたテーブルで、のんびり食べる。
自分のバイト代で材料を買ったり、食器を揃えたりすることがほとんどなので、文句はあまりないはずなのに。
帰ってきたら食べよう、と思っていたお鍋が空っぽになっていたり。
勝手に食べておいて味が薄いだの肉が入っていないだの言ってきたり。
勝手にお醤油なんかをどばどば足せれて、まるで違ったものにしたり。
食器を割られたり。
スマホをいじりながら片手で食べられたり。
わたしにはこんなことが、ものすごく、しょうもなく、ストレスなのに。
なんなんだろうこいつら。なんなんだろうわたしの毎日。
買ってきておいた食材を食べられていることだってある。下味冷凍したものがなくなっていたり。ろくなお料理にしてもらえたのか怪しい。
ひとつ自信があるとすれば、わたしはわたしの母よりきっと家庭的だってこと。
多分この家よりも、わたしがこの次に暮らすおうちの方が素敵だ。
こころのゆとりが実現できる、丁寧でのんびりな暮らしをいつか…
夢見ている次のおうちでしたいことは、いくつかある。
冷蔵庫を作り置きタッパーでいっぱいにしておくこと。
お庭でバジルやミントを育てること。
部屋の中は落ち着いた色合いにすること。
テレビは置かないこと。
代わりに、電子レンジとオーブントースターを置くこと。
コーヒーメーカーやインスタントは買わずに1杯ごと豆から挽いて入れること。
いま愛用のコーヒーミルをそのおうちでもずっと大事にすること。
お紅茶や日本茶も茶葉で買っていくつかストックしておくこと。
いま愛用のティーポットをそのおうちでもずっと大事にすること。
リビングには大きな本棚を置くこと。
サボテンと暮らすこと。
ラジオか、クラシックかジャズのCDを気が向けばボリュームを絞って流せるようにすること。
のんびりした人と暮らすこと。
お天気のいい朝は一緒にベランダでモーニングを食べること。
ものすごい贅沢なようだけれど。
そういう丁寧のんびりな暮らしは大抵たくさんのお金は必要なくて、たっぷりのこころのゆとりで実現できることを、わたしは知っているので。