就活で大失敗した大学4年生の夏、私は大学を1学期間休学することにした。
コロナ禍で選考が3、4ヵ月長引き、結果的に半年間も就活をしてしまい、心のスタミナが切れたのだ。
しかも私は就活とは別に将来やりたいことがあり、気持ちに反して就活を続けてしまった。今考えればどうせならやりたいことを思う存分やれば良かったのだが、みんなが就活に励む中、自分だけ他の道に突き進む勇気がなく、ずるずると就活してしまった。
焦った就活も、結局休学という形で終了し、卒論に集中することに
コロナ禍での就活はもちろん、大学生活そのものが想像を絶する大変さだった。
まず大学では情報交換とコミュニケーションこそ大切なのに、人との関わりがオンライン上でしかなく、孤独との闘いだった。普段だったら友達以外にも「最近どう?」「就活つらいよね~」というようなちょっとした会話ができる仲間がいて、心が救われるのに。
学生でありながら大学に入校できず、卒論を書くための本も借りられず、なんのために学生をしているのかよく分からなくなった。もし受験を経て入学したばかりの一年生だったら、もっと10倍ぐらい孤独でよく分からない気持ちになっていたと思う。
夏休みになっても就活は続き、早く選考に受からなければと焦っては、一日中求人票をチェックしていた。内定をもらえていない現状が苦しくて、うずくまって動けなくなるときもあった。
「就活やめたら」と声をかけてくれたのは父だったが、「受かった企業は次の選考に進んだらどうだ」と勧めたのも父で、一層やめ時が分からなくなった。
結局休学という形で就活を終了し、休みながら卒論に集中することにした。心から擦り切れるまで就活を頑張った結果、私にはただ休養が必要だった。
そこで私は決心した。どうせならGo To トラベルを死ぬほど活用しようと。
2020年12月、初めての関西旅行を決行した。行先は大阪、京都、兵庫、淡路島。母の神戸の友達に案内してもらい、1週間の豪華旅行に挑んだ。
思い切って向かった一週間にも及ぶ豪華旅行は本当に楽しかった
大阪では初めてのユニバーサルスタジオジャパンに行き、都会の真っ只中にある真っ赤な観覧車に乗り、大阪の知り合いに教えてもらったおいしいねぎ焼のお店を訪れた。大阪と言えばお好み焼きやたこ焼きを想像していたが、『ねぎ焼やまも』というお店のねぎ焼が最高に美味しかった!
翌日の京都では清水寺へ。時期的にちょうど紅葉していて、名探偵コナンの映画の世界にいるようだった。たまたま柱の改修があって、キラキラの真新しい柱を見ることが出来た。
神戸では異人館、中華街、そして神戸牛をお得な値段で堪能した。今まで食べたことがないぐらいのボリュームの肉を食べて満足だった!
最後に一番楽しかったのは淡路島。渦潮クルーズで徳島まで渦潮を観潮し、ウニのしゃぶしゃぶや生サワラ丼、淡路たまねぎを食べ、海の見える幸せのパンケーキ淡路島店で沈む夕日を眺め、林屋というお寿司屋さんで海の幸をたっぷり味わった。淡路島の海鮮は美味しくてたまらないのでぜひ食べに行ってほしい!
旅は「次に頑張る力」を蓄えてくれる。休む時間は人生に必要だ
同学年が卒論に勤しみ、旅行をする暇がない中、今までに行ったことがない場所に行き、現地の食べ物を味わい、現地でしかできない体験できたのは、紛れもなく勇気をもって休学を決断したからだ。
4年間休学せずに通おうと決めていたからこそ、思ったように自分の期待に応えられなくて自分自身を苦しめてしまう時もあった。しかし、人生長い目でみれば休学は大して長くないし、休む時間はいつか必要になる。
現にジャニーズの嵐のメンバーである大野智は休業、松本潤は休みつつ仕事を入れている。大人気アイドルが休んでいるのなら、一般人である自分は尚更休んでいいのではないか?たくさん休んで、旅をして、次に頑張る力を蓄えておくために。