2022年は幸せレーダーを張り巡らせたい。
2021年、私は25歳になり、20代も折り返しまで来た。
大晦日の今日、今年一年を振り返ると、私にとっては「人生の岐路に立たされた」以外に形容しがたい一年だったと思う。

このままこの会社にいるの?心からやりたいことはこれなのか?

20歳で専門学校を卒業し、就職してはや5年。
周りの皆と同じように黒いスーツと白いシャツ、ベージュのコートに身を包んで臨んだ就職活動では希望通りの企業に就職できなかった。

自分が心から就きたいと思う仕事は何なのか?
自分の長所や短所は?

どれも分かったつもりでいたけれど、今思い返すとあやふやな部分ばかりなのだから、思った通りにいかなかったのも当たり前だ。

そんな私は新卒で入社した会社を1年で辞め、転職を経て今の会社に来た。
前職のようなパワハラや残業もない。そこそこやりがいもあるし、お給料も申し分ない。
最初のうちこそ休みの多さや、職場環境の良さに心躍っていたものの、ここ1年はずっと心の中にモヤモヤがあった。

それは、このままこの会社に居続けていいのかということ。
温室のように恵まれた環境でぬくぬくと生きていくのも良いのかもしれない。
ただ、一度しかない、やり直しの効かない人生で、本当に心からやりたいことはこれなのか?などとコロナ禍の散り始めの桜の下で頭から煙が出るほど考えたが、答えは出なかった。

あやふやなままで終わりたくない。私の出した決断は…

独立して自分で開業してみたい。
――でもそんな力、本当にあるのか?路頭に迷うかもしれないよ?

今の会社では自分のスキルが全部生かされていない気がする。
――でも他の面ではほぼ完璧といえるほど恵まれてるよね?

そんなやりとりを頭の中で何度も何度も数え切れないほど繰り返して、まだ暑さの残る2021年9月、私はやっと答えを出した。
「2022年に独立開業する」
あやふやなままでは終わりたくない。
お世話になった会社に年度末で辞職する意を告げ、2022年からは自分の事業を起こす。それが私の決断だった。

そうと決めてからの私は早かった。これを書いている大晦日の今日まで死に物狂いで駆け回り、現職の仕事をこなしつつ開業準備をした。

気がついたら赤や黄色に美しく色づいていた木々も葉を落とし色のない姿に形を変えていて、自分がどうやってここまで来たのか正直に言うとほとんど覚えていない。

小さな幸せにきちんと気付き、感謝できる人でありたい

2022年は今年以上に忙しい年になるだろう。自分史上一番忙しくなると言っても過言ではないかもしれない。

ただ、そんな忙しい日々の中でも、そこにある幸せに気付けるよう幸せレーダーを張り巡らせておきたいと思う。
もちろん幸せといっても宝くじが当たったとか、芸能人と付き合ったとか、宇宙旅行に出かけたとか、そんな大それたことでなくていい。
たまたま見上げた空がとても綺麗だったとか、新しく挑戦したレシピが想像以上に美味しかったとか、日常には、見落としてしまいそうな小さな幸せが潜んでいる。それらにきちんと気付き、その幸せをくれた環境や周りの人達に心から感謝できる人でありたい。