何度行っても、「生きてて良かった」と実感できる

わたしに旅が必要な理由は、「生きている事を実感する為」だ。
生まれ育った日本に住み、見慣れた景色を見て、毎日スーパーに行き、混んだ電車に乗り、仕事に行く日常には、「生きていて良かった」とまでの感情が生まれる事はない。

私は2018年に初めてニューヨークに行き、5th Avenueを歩いた時「私生きてて良かった」と思わず声に出したのをずっと覚えている。
日本とは全然違う雰囲気、有名な黄色いタクシー、街並みのかっこよさ、ハイブランドが立ち並び、おしゃれな人達が自信に満ち溢れた様子で歩いていた。
香りが、空気が、全てが幸せだった。

2018年は最高の1年だった。
夢だった、フロリダにあるディズニーワールドにあるエプコット日本館で1年間勤務をした。飛行機に数時間乗れば、見た事のない世界にいける。それは「生きている」と実感できる瞬間だった。

不思議だ。何度行っても不思議だ。
当たり前の事かもしれないが、それぞれの場所によって全く違う雰囲気なのだ。
シカゴでは素晴らしい夜景を見て、カリフォルニアではお洒落なカフェや、ベニスビーチに行った。ラスベガスではグランドキャニオンやカジノに行ってみた。
それに母国語ではない英語で話し、意思疎通が取れた時の喜び。あの感覚もまさに「生きている」を実感出来るのだ。

コロナ禍に行ったバンクーバー。それは宝物のような時間だった

外国に行く事は私にとっての幸せであり、生き甲斐である。しかし、コロナ禍になり、外国がすごく遠い存在になってしまった。
最後に行ったのは2019年7月。
とはいっても「生きている」を感じたい。「またいつか行こう」は限界だ。

そう思った時には2021年11月4日にカナダ、バンクーバー行きを予約していた。自分の足で、「生きている」をまた感じたかったのだ。
2021年11月19日から2021年12月19日までの3週間バンクーバーに行ってきた。
久しぶりに飛行機に乗った。いつもならちょっと億劫なフライトが、幸せだった。座っているだけで幸せだった。
窓から見える雲。機内食。空港に降りた時の日本とは違う香り。パスポートを広げる喜び。
まさに「生きている」を感じる事が出来る。

カナダのバンクーバーは都会も自然もあり両方楽しむ事が出来た。バスに乗ればメインの街からすぐに吊り橋に行けたり、海に行けたり、買い物が出来たので行けるだけ色々な所に行った。
街には古い建物もあり、様々な国籍の人が歩き、英語が飛び交う。陽気なバスの運転手が冗談を言っている。
この感じ!この感じ!ラフなこの感じがたまらなく大好きだ。

瞬きをする時間も勿体ないと思うぐらい、景色を沢山見た。自分の足で歩き、風を感じ、香りを感じた。コーヒーもエッグベネディクトも美味しかった。とにかく幸せだった。

特別な事はしなくても良い。慣れないバスや電車に乗り、行きたかった場所に辿り着けた喜び。レストランでおすすめを聞いてみて、英語が理解出来た喜び。こういう事だけで幸せだった。
あっという間の3週間は1日1日が宝物になった。
やっぱり生きていて良かった。

「生きている」を感じる為に、これからも旅に出よう

生きていたから、また感じた事のない幸せを感じる事が出来た。こういう幸せな気持ちは帰国した今でもずっと覚えているのだ。
そして日々の活力になる。また頑張ろうと思う。

日本もやっぱり良いなとさえ気付ける。
またこの幸せを感じる為に、「生きている」を感じる為に、これからも絶対に旅に出よう。
その為に日々健康でいたいし、この気持ちをずっと大切にしたい。
そう思わせてくれるのが旅だ。

さて、また「生きている」を実感する旅に出る為に、今日も一生懸命生きようと思う。