私は「ふわふわしていて女の子らしいね」とよく言われる。
元々可愛らしいものが好きで、洋服もスカートかワンピース。
わかりやすく言うと、女子アナウンサーの様な恰好が好きで、ズボンは滅多に履かない。
でもそれは、単純に好きなだけで男受けとか女性らしくあることを意識しているわけではない。
でもそう見えないのが現状らしい。
ぶりっ子などとも言われたこともあるし、痴漢にあった時にはスカートを履いているあなたが悪いと悪者にされた。
悔しくてたまらない。好きな恰好で生きているのに。

女性という理由だけで聞かれる面接の質問に、本当は言い返したかった

就職活動でも、働きたかった職場に女性は取らないと言われたが、性別で判断されるのが悔しくて、面接を受けにいった。結果はもちろん不合格。
面接では、女性は出産と育児があるけど、他の人と同じように働けますか?子どもを産まないでずっと働いてくれるとありがたいのだけどね、と言われた。
男性にはそんなこと聞いていなかった。育児は夫婦でするものじゃないの?なぜ女性だけにこのような質問をするのだろう。
悔しくてたまらなかった。
働けますと言ってしまったけど、心の中では強く言い返したかった。
何故、女性だからって理由で私にだけその質問をするの?って。
でもその時の私はショックで頭がいっぱいだった。何も言えなかった。
今の私が過去に戻れたら言い返してあげたいくらいだ。

女性を盾に働くことに感じる後ろめたさ。同じ土俵に上がってしまった

就職先は第二候補にしていた場所に決まった。
私の職場の所属していた部署は男性が多く、私とその同期が部署で初めての女性だった。
女性だから、を理由に求められる事が多くて(業務上その方が都合のよいこともあったが)、同じ事をしているのに何故区別されるのだろうと思った。
ここの職場も女性が欲しかったらしい。落ちた職場と考えていることは一緒なのかもしれない。
仕事を始めてから、女性を盾にするようになった。
女性だからっていままで区別されていたから、逆に利用してみようと思って。
でも後ろめたさも多少はあった。同じ土俵に上がってしまったのだから。
男性よりかわいがられることが多かったのでそれを利用することもあった。
今考えると、かわいがられるというより、いままで女性が居ない所に部下として入ってきた私たちの、扱い方がわからなくて結果そうなっていたのかもしれない。
女性だからって見るのではなくて、私という一人の人として見て欲しかった。

性別関係なく上手く働ける環境をつくるには、どうすればよいのだろう

私は思ったことを意見することが多かった。
でも、どう伝えたらいいのかよく考えていたつもりだった。でも違ったみたい。
改善したいことを伝えただけなのに、ヒステリックになっていると勘違いされることもあった。
次第に、女性はいろいろ言ってくるから怖いって言われる始末。
他の人が言うのはいいのに私は意見したらダメなのか。
もうどうすれば良いのかわからなくなった。何も言わずに淡々と仕事をこなせばいいのか。
女性は大人しくただニコニコしていればいいのか。
そんなのは嫌だ。
男性だから、女性だから、と部署は分断されていった。
お互いがお互いの悪いところを言い合う始末。地獄だ。
その後は体調を崩して休職してしまったから、記憶が飛んでしまっている。
でも、妊娠して体調の悪い同期に、周りはひどい言葉を浴びせていたようだ。

性別関係なく生きるにはどうすればいいのだろう。
お互いが上手く働ける環境をつくるには、どうすればよいのだろう。
女性としてではなくて、私を見て欲しい。
そのために、私という人物を私自身がもっと理解していく必要もある。
もっと生きやすい世の中にするために。