コロナ禍、飲食店でアルバイトをしていた私は、シフトがごっそりと減ってしまった。営業時間の短縮に伴って、今まで安定していたバイト収入が半減してしまった。私は追加のバイトを探したが、今まで通りの収入を確保できるわけではなかった。
そんなこともあって、節約生活を始めるのは必然のことだった。

節約を始めようと思ってもできるのか?という不安。出会ったのは…

節約生活を始めた当初、私はうまくお金を管理できていなかった。
それまでもたくさんお金を使うような生活をしていたわけではなかった。食事は自炊を心掛けていたし、趣味は読書や映画・ドラマ鑑賞で、せいぜい月5000円あれば十分楽しめていた。衣服とかにもあまりお金をかけていなかった。

しかし、今までつけていたアプリの家計簿を見てみると、ちょこちょこと無駄な出費が見つかった。食費がかかりすぎていたり、ネット通販でコスメを多めに購入していたりと、豪遊とまではいかないものの、あまり必要のない出費が見つかったのだ。
そして、その原因はおそらくクレジットカードの利用だった。

それまでは頻繁にクレジットカードを使って買い物をすることが多かった。
確かにクレジットカードは便利だ。大きい買い物の時にお金をおろす手間が省けるし、ネット決済の時にはいちいちコンビニに振り込みに行く必要がない。
コロナ禍の外出自粛も相まって、ネットショッピングをすることが増えていたため、私はクレジットカードを使うことが多くなっていった。そして、お金の動きが見えないために出費がかさんでしまっていたのだった。

そういったことに気づいて、クレジットカードの使用を減らし現金で家計を管理することにしたのだが、これで本当に節約できるのか……?そんなふうに悩んでいた時に、動画サイトで一本の動画を見つけた。その動画でいい感じの家計管理法を知った。

計画的で無理のない範囲で節約できる「封筒管理術」を始めることに

その名も「封筒管理術」。その名の通り、カテゴリー別で封筒にお金を振り分けて、その範囲内で一か月生活するというものなのだが、その投稿者さんのお金の分け方がご褒美代や美容院の積み立てなど、計画的かつ無理のない範囲で節約できるというもので、なんだか楽しそうだった。

まず、出費をジャンル別に分ける。食事、消耗品、交通費、趣味などなど……。そして、それぞれの金額を設定して、お金を振り分けていく。その日必要な費用はそれぞれの封筒から抜き取って、自分のお金の出入りを管理する。
一見単純なやり方だけど、私は今までここまで細かく管理したことがなかったため、ものは試しと一度やってみることにした。

封筒を8枚ほど用意して、それぞれの封筒に「食費」「消耗品」「交通費」と書いて、金額を設定する。食費は1週間2500円として、それが5週間として12500円……というふうにお金を入れていく。
設定金額に、それほど無理はないはず。よし、これでやってみよう。
1か月のお試し節約生活が始まった。

手間を増やすことが無駄な出費の防止に。封筒生活で気づいたこと

封筒管理を始めて1か月がたった。月末、改めて全部の封筒を見てみると、意外とお金が残っていて、驚いた。
お、お金が余っている!残額を見てうれしくなってしまった。これが節約の快感……!

別に無理して生活していたわけではないのだが、買い物の時に必要以上にお金を持たないようにしていたため、自然と「これは本当に必要なものなのか?」と自分を自制できていたらしい。
そんなこんなで私は節約の楽しさを知り、封筒生活を継続していくことにした。

そして現在、この文章を書いている今も封筒管理は継続している。
帰省なんかで出費がかさむときもあるが、そんな時は今までの残金を貯金してあるところから拝借して事なきを得ている。クレジットカードもたまに使うのだが、そんな時は即座に口座振り込みをするようにしているため、支出に影響はなくなっている。
確かに手間になることもあるのだが、その手間を増やすことが無駄な出費の防止になっているようだ。

いまだにコロナ禍が続いているため私の収入は戻っていない。しかし、私は封筒生活で何とかこの辛い日々を乗り越えていきたい。