バイトに比べて「正社員」のフレームは想像以上にしんどかった
私は大学卒業後、新卒正社員として会社に就職した。
しかし、「正社員」というフレームは、私にとって想像以上にしんどいことだとわかった。
世間一般的には、正社員として働くのが一番安定的で福利厚生や給料もいい。その他の派遣や契約社員、アルバイトは末端の人間として、正社員にこき使われる。いつでも首を切られる存在。そんな構図だと思っていた。
しかし、実際に正社員として働いて思ったことは、精神面での疲労度が全然違うということだ。
学生の時にやっていたアルバイトは中にはしんどいものもあったが、仕事に対する責任がなかった。無論、与えられた仕事はなるべくミスなくこなすように心がけてはいたが、その仕事の先にある利益や業績については全く考えていなかった。
アルバイトは時間を売っている。
正社員は能力を売っている。
痛い程痛感した。
新卒で何も仕事ができていない状態なのに、給料はアルバイトをしていた時の倍あった。
なんの成果もあげていないのに、ボーナスをもらった。長期休暇も有給もあるし、社員旅行で海外にも行った。
会社になんの貢献もしていないのに?
ここにいる私は人罪だ。そう思い詰めて、ハゲそうになった。
結局1年足らずで正社員は辞めた。
趣味は面白いバイト探し。責任が少ない掛け持ち生活に
そして、アルバイト掛け持ち生活が始まった。
もともと、私の性格はひとつの場所で毎日同じことをするのに向いていない。
興味のあることをアルバイトでちょこちょこやる方が性に合っている。
入るのも面接1回。辞めるのも口頭で伝えれば済む。引き止められることもない。
色んな年代の人が働いている。
職場ごとに似たような人が集まってて、面白い。
掛け持ち仕事の場合、自分でシフトの管理をしなければならないが、私はそのシフトを考えている時間が好きだ。
趣味は気になるアルバイトを探すことといっても良いほど、暇な時は面白いアルバイトを求めて求人検索をする。
自分でなにか始める気は毛頭ない。
ゼロイチ人間でないことは自分が一番よくわかっている。
アルバイト以外の時間は好きなことに費やす
家事は必要最低限に留め、見た目にもお金をかけないため、生活費の出費は少ない方だと思う。
残った時間は自分の好きなことに。この生き方がしっくり来る
アルバイトをしていて、一番いいことは休みを自由に組めるところだ。
映画、岩盤浴、旅行など、平日の空いている時に安価で行けるのは人混みが苦手な私にとってありがたい。
人間いつ死ぬか分からない。
だから、私はできるだけ早いうちに興味のある仕事は全部やりたいと思う。
親には実家に帰る度、道に外れた子供として早く就職し直しなさいと言われ、せっかく大学まで出してくれたのに、毎回申し訳なく思う。
友達はどんどん出世してキャリアを重ねている。
すごいと思う。
しかし、どうしようもない。この生き方が一番しっくりくるのだから。
目標は変だけど面白い人間になること。
なんの資格もない、スキルもない、いざという時本当に役に立たない人間だ。
あなたにはなにができるの?
その問いがいちばん怖い。
私はその時いたい場所で、自分にもできる仕事をして、ひっそりと生きていたいだけ。
商売道具は人生の貴重な時間。その時間を売って生きていく。