夫婦2人のバレンタインは今年が最後。来年はお腹の“ひーくん”にも

バレンタインといえばチョコレートや焼き菓子を作ってプレゼントしたり、自分用にスイーツを準備したり、コンビニや飲食店でもバレンタイン限定商品がでたりとワクワクするイベントである。
私はチョコレート等お菓子が大好きで、食べすぎないように気を付けていないと吹き出物が出来るくらい食べてしまう。
今年のバレンタインは夫にレアチーズケーキを作るつもりだったが、このタイミングで買ってしまったりもらったりでスイーツが渋滞している。
なのでもう少しスイーツが落ち着いたら作るつもりでいる。

今私は28歳、妊娠9ヶ月。
夫婦2人のバレンタインは今年が最後だ。
来年のバレンタインには渡す相手が1人増えている。
初めての妊娠で不安な事も多かったが、おかげさまでここまで順調に育って嬉しく思っている。
性別が分かるのがのんびりで私たち夫婦は勝手に女の子想定で“あんちゃん”と呼び、日々を過ごしていた。
が、男の子らしい。“ひーくん”と改名する。
私がおやつを食べているとき、お腹の中の“ひーくん”は特に動き回り喜んでいる(と思っている)。
私にとって、1日の中のおやつは大切な幸せな時間なので、この感覚が赤ちゃんにも遺伝してほしいと思っている。
もちろん食べ過ぎてはいけないので少量で何種類かでなんとか我慢をしているところだ。

三姉妹のバレンタインは順番にお菓子づくりをした思い出

私は三姉妹の三女で、一番上の姉とは8歳、真ん中の姉とは5歳離れている。
小さな頃は共通する遊びはなく、私が生まれた頃には姉たちは小学校に通っていたため、ほとんど1人で遊ぶことが多かったと思う。
長女はマイペースで自分のしたい事をしっかり持っている人で、穏やかで一緒にアニメを見たり絵をかいたりして遊んでくれていた。
次女は父親譲り(気が変わりやすく、機嫌の悪いときはすぐ表情にでる)の気の強さで、当時の私からすると父の次に怖い人だった。

大人になり、「この服どこの?」「これどう思う?」と買い物の相談をしたり、知らずにお互いで色違いの服を買っていたりと今はとても仲が良い。
実家に集まると、だいたい誰かがおやつを持ってくるか作っているか、15時近くにはお茶タイムが開催される(夫の家は男兄弟で献立からもう男の子!という感じで、1日の中で夕飯がメイン!というイメージでお茶タイムの文化はない)。

私が小学生・中学生の頃は特に姉妹バラバラで、たまに家族で出掛けようものなら短気な父の空気感もあってなかなか帰ってくるまで楽しい雰囲気は保たれない。
仲が悪いわけではないが行動リズムが合わない。

けれどバレンタインの時期になると、初めに長女がお菓子を作り始め、次に私、それにつられてか次女もお菓子を作り始める。唯一の共通する話題だったと思う。
それが日付の変わるくらいの時間になる年もあったりして、大晦日みたいで楽しかった。
長女は手の込んだガトーショコラなどのケーキを作っていてラッピングもすごく丁寧で、少し余るとくれるので楽しみにしていた。
私は比較的簡単な生チョコやブラウニー、クッキーが多かったと思う。すぐ長女に助けを求め手伝ってもらうこともあった。
次女は料理はおおざっぱなので、板チョコを湯煎で溶かしハートの型に流し固めなおす年から始まり、製菓キットで作ってみたり、だんだんステップアップしていったのを覚えている。

3人でそれぞれ順番にお菓子を作ると家の中が甘い匂いに満たされ、一度冷ますために家の中で一番寒い仏間に一旦保管される。
この時期の仏間には7段の大きなお雛様が飾られていて、その向かいに私たちの作ったお菓子が冷まされるためずらっと並ぶ。
この光景がなんだか好きでよく覚えている。
和のお雛様と、洋のバレンタイン用のお菓子。
次の日にはそれぞれラッピングされて配られる。

姪っ子たちのなかに男の子。どんな感じになるのかな?

今から3年前、姉達に子どもが産まれ、末っ子で育った私にとって未知の存在が2人出来た。
大きくなってくるとそれぞれ姉たちにそっくりで小さい姉みたいでおもしろい。
そんな姪達も会話が出来るようになり、食べるものも私たちと同じようなものとなっておやつを分け合ったりしている。
あまり頻繁には会えないが会うと私のことを姉達と同じように“よっちゃん”と呼んでくれる。

もうすぐ私にも子どもが産まれる。
私そっくりな男の子となるか楽しみな反面、どきどきしている。
末っ子である私の印象は姉たちの中で高校生で止まっているらしく、末っ子はいつまで経っても末っ子で、それぞれ家族が増えても姉妹である。

昔のように、バレンタイン前夜に夜中近くまで3人でお菓子を作ることはないと思うが、帰ったらお菓子を作りたくなる。
実家に集まったら女だらけの中に私の子どもは1人男の子で、どんな風に育つのか楽しみだ。
のんびりマイペースに一緒にお茶タイムの開催できる男子になってほしい。
姪や自分の子どもにもそんな思い出が残ったらいいなと思う。