私は今すぐ推しに会いたい。あなたと会えたなら、感謝の言葉を直接伝えたい。

私は大学3年生で、将来はコピーライターになりたいと思っている。このエッセイを書いているのも、その夢に近づくために少しでも文章を書く経験を積みたいと思う、私の小さな挑戦である。私は大学でも言語表現を専門にしているぐらい、言葉が好きだ。

だから、そんな仕事ができたら幸せだろうなと思う。しかしその反面、自分にはコピーライターなんて向いていないんじゃないかと思うことも時折ある。私は文章を書くのが苦手だからだ。
そんな私がその夢と向き合おうと思うのは、推しの存在があるからである。コピーライターという職業を知ったきっかけも彼だった。

推しの存在は、生活インフラと言っても過言ではないほど大事

私の推しは俳優である。その傍ら、SNSで動画をアップロードしたり定期的にライブ配信を行ったりしている。
始めは動画の内容のユニークさと演技力に心惹かれた。ライブ配信にも入り浸るようになり、気がつけば彼に夢中になっていた。
彼の存在は非常に大事なもので、もし言葉にするなら私にとっての生活インフラと言っても過言ではない。私は朝起き上がるところから彼のことを考えていないと動き出せない。それぐらい、私にとって推しは生活していく中で欠かせないものになっている。

私がコピーライターという夢と出会ったのは、彼が出演したドラマを見たのがきっかけだ。そのドラマの主人公がコピーライターだったのである。そこで私はコピーライターという職業を初めて知った。
冒頭にも少し触れたが、私は大学での講義を通して言葉や言語に興味を持っていた。だからこそ、その職に魅力を感じずにはいられなかった。

プリキュアより仮面ライダーが好き。変な奴だと思われ自信をなくした

ここまでの私を見ると、夢を見ている姿が大学生らしくて如何にも青春って感じがする。ただ、こんな風に今を謳歌する自分になれたのは、つい最近の話だった。

私は幼少期から変わり者だった。女の子が皆プリキュアを見る中で私は仮面ライダーが好きだったし、放課後に遊ぶとなると近所の公園で男の子とボール遊びをしていた。小学生の頃は、そんな自分でも特に周りとは隔たりなく過ごせていた。
しかし、中学校に進学すると環境が変わってしまったからか、周りから変な奴だと思われるようになった。それがきっかけですっかり自信をなくしてしまい、「どうして私はみんなと同じでいられないんだろう」と自分を責めるようになった。それから私は、自分のことが嫌いになった。
そうなると少しずつ自分から目を逸らすようになり、気づけばやりたいこともないまま流されるように毎日を過ごすのが普通になっていた。そんな生活は去年、21歳になるまで続いた。

「あなたは凄い」。推しがくれた言葉があるから、また前を向ける

そんな自分を変えてくれたのが、推しだった。
彼は比較的ファンと距離が近く、ライブ配信のコメントやSNSのダイレクトメッセージでやり取りすることができる。彼を推して10か月程度になるが、憧れの人から貰う言葉は、長年の間で冷えきってしまっていた心を溶かすようだった。
「あなたは凄いんだよ」
「自分のこともっと好きになるんやで、最高だよ」
その言葉のおかげで少しずつ自分と向き合えるようになり、自信が持てるようになった。
時々、以前のように自分を嫌いになってしまう瞬間もある。ただ、そんな時が来ても、私には推しがくれた言葉があるから、いつだってまた前を向いていられる。

もし今、彼に会えたら。直接、顔を見て感謝の言葉を伝えたいと思う。
いつか私が「今ファンの人に会えたら、何がしたい?」と尋ねた時に「めちゃくちゃありがとうって言う」「感謝を伝えたいですね」と言ったあなたと同じように。コピーライターを目指す者としても、一人の人間としても未熟な私の拙い言葉だけど伝えさせてほしい。
私をここまで変えてくれて本当にありがとう!これからも応援させてください。