大学3年の後期から友人に誘われて環境問題を考える団体に入った。加入した理由は、単に環境問題の解決のために行動したいと考えたからだ。
定期的に開催されたZoomミーティングでの勉強会を通じて、地球温暖化や汚染、排気ガスの問題など数え切れないほどの課題があることに気付かされた。
しかし、環境問題について考えれば考えるほど、私が環境のために配慮していることは仲間たちと比べて少ないのだと体感することが多くなっていった。
ミーティングのときに、仲間たちは、
「私は日頃からこういうことをしていて……」
「環境問題に対する私の考えは……」
というふうに自分の行動と考えをハキハキと答えていた。
でも、私には自信を持って「環境のためにこれをやっています!!!」というような行動はなかった。
どちらかというと環境問題とは何か、というような問題について考えてはいたが、環境のために行動していることは大してなかった。
「今度のミーティング、すももちゃんの話を聞かせてね」
こう言われたときに、背筋が凍るような気がした。
付けっぱなしの電気を消す、エコバッグを使う……などのような行動は日頃から行っていた。けれど、仲間たちのようにボランティアに積極的に参加して、環境問題に対するプレゼンを行ったり、大学側に対してレジ袋の廃止を呼びかけたりはしなかった。
だからこそ、私の中で「仲間たちは環境問題に対する意識が高いのに、私は何もできていない」というような、ある種の罪悪感を感じることがあった。
バスではなく徒歩で通学。それは環境のための行動と言える?
この罪悪感を取り払うために、「こんな私でも環境について少しでも考えて行動できている部分はないのだろうか?」と考えるようになった。
環境のためを思って行動したこと……それは“バスの利用をやめた”ことだと、そのときに気がついた。
以前、大学に行く際にバスを使っていたが、今は片道30分以上かけて徒歩で通学している。
バスを利用すると排気ガスが出る。利用するのが1日に2回、これを1ヶ月続けると結構な量の排気ガスが出される。
片道30分歩くことは健康維持にもつながるし、バス代もかからない。それに排気ガスも出さない。
そう考えて私がとった行動だった。
仲間たちに比べれば大したことはしていないけれど、ミーティングの際にそのことについて仲間に発表をした。
すると、「それは環境にいいね!すももちゃん、何もしてないって言ってたけど、ちゃんと行動できているよ!」と仲間たちは言ってくれた。
私の発表の後は仲間たちと排気ガスの問題について話し合った。私はいつも仲間の話を聞いているだけだったが、今回の出来事をきっかけに仲間たちと色々話すことができた。
今は仲間たちがしているような行動を取ることは私にはできないけれど、自分のできる範囲でコツコツと環境のためにできることをやっていこうと思う。
どんな些細なことであろうと、環境について考えることはとても大切なことだから。