季節が変わる時、役目を終えた洋服でウエスを作ることが密かな楽しみ

冬の必需品、あたたかいインナーが役目を終えたので、小さく切ってウエスを作る。季節が変わる時、私の密かな楽しみである。
作ったウエスはモップ代わりに使ったり、床や窓のサッシを拭くために雑巾としても利用する。シンクやIHコンロの磨き上げにも使う。その他にも夫が車の洗車やコーティング、オイル交換の時にも使われる。

私は、インナーや普段着の洋服などコットンを中心に選んでいる。
自分で着るものを買うようになった頃、繊維表示のタグが直接肌に触れてチクチクするのが気になり始めた。そして可愛いと思って気に入って買って、そんなに着ていないのに毛玉だらけになる服にもたくさん出会った。
そこで私はインナー類にはタグが付いていないコットンのもの、洋服は繊維表示を見て選んでいる。毛玉ができやすいのは自然繊維と化学繊維が混ざり合っているものに多いそうで、おかげで最近は服の買い物に失敗してしまうことが減ったと思う。
もちろん化学繊維にも利点はあり、お気に入りのしわになりにくいワンピースやあったかいニットなど化学繊維の洋服も何着か持っている。

夫や祖母の影響で、家でしたいことが次々に出てくるようになった

結婚して夫と暮らすようになってから、夫の物の影響を受けて私も持物が少数精鋭となった。その分、衣類は早くくたびれてしまうが、管理しやすいので以前よりも楽になったし、お気に入りを惜しみなく着られるので気分がいい。
一緒に暮らしている夫の両親と祖母がいるのだが、祖母も着倒したものをウエスにして掃除に使っていると、しばらくしてから知った。祖母は初めのうち怖そうだなと思っていたが、今は似ているところも気づいて嬉しく、そして憧れているところもある。
口癖は「ある物を使えばいい」で、見習いたいところがたくさんある。物持ちが良く、年代物のミシンで洋裁もする。私もたまにそのミシンを借りることがある。

今年で88歳になる祖母だが、まだまだ元気で、畑で採れた野菜で作る煮物や具沢山のお味噌汁が美味しく、一昨年からは近所からもらった梅で梅干し作りを習っている。年末には黒豆の煮方を教えてもらおうと思っているので楽しみだ。
元々私は、外食好きで買い物も好きなタイプであったが、夫とその家族と暮らすようになってから生活リズムや嗜好がとてもすっきりとしたと感じている。
以前の私なら1日家で過ごすなんて考えられなかった。祖母や家族の影響とライフステージの変化もあり、1日家に居られるならしたいことが次々に出てくるようになった。

小さな嬉しいことに気が付ける、手作りの幸せを感じていきたい

便利な商品はたくさんあるが、私は不便も楽しめるような生活がしていきたいと思う。
祖母のように季節の食べ物を味わう楽しみや、四季の匂いの変化など普段は気にしないような小さな嬉しいことに気が付ける、手作りの幸せを感じていきたい。
使えるものを最大限利用して、日々の食事での1品でもホッとできるような料理を、ウエス1つでも「このTシャツを着て2人でTV見て笑ったな」と思い出せるような優しい時間があったらいいなと思う。