「20代が華」と連絡先を渡す男性。笑顔で受け取り、破って捨てた

人生の先輩たちに伝えたいことがある。
特に、私の周りの大人の皆さん。
「結婚は?」「子どもは?」などと急かさないでほしい。
ライフプランは人それぞれで、何歳で何をするのかは自由だと思う。
私は年齢という概念があまり好きではない。
たとえば、スマホやエステなどのプランで、特定の年齢層だけがお得になると謳われているのをよく目にする。
自分が対象の年齢ではないと、何となくがっかりしてしまう。
商売でターゲット層を絞っているので、仕方がないと諦めている。
でも、恋愛や結婚については別。
どのタイミングでしなければならない、なんて決まりはない。
一昔前は、「25歳で独身は行き遅れのクリスマスケーキ」などと揶揄されていた。
今そんな発言をすれば、立派なセクハラ。
でも、そんな価値観を持つ人はまだまだいる。
そのせいかは分からないけれど、「何がなんでも20代のうちに結婚する」と考えている女性が多い気がする。
私の友人も「30歳までに結婚できなかったらどうしよう」と、会うたびに嘆いている。
地元に帰省すれば、周りの大人たちから「彼氏はいるの?」と聞かれる。
頼んでもいないのに、私の未来の旦那さん候補を探してくれている人もいる。
「30代半ばまでに出産しておいたほうがいい」とアドバイスされたこともある。
周りの言動が、私を思ってのことなのは分かる。
それでも、私は「放っておいてほしいな」と鬱陶しく感じている。
また、年齢によって、世間からの見られ方が違うことにもうんざりしている。
個人的には「何歳でも、自分らしく輝いていればいいのに」と考えている。
でも、残念ながら、特に婚活市場では、それが露骨に現れているように思える。
数年前、婚活パーティーに参加したときに、私より一回り以上離れた男性と会話したことがあった。
その人は「美人」「可愛い」など、こういった場でのお決まりの台詞で、私をひたすら褒めた。
それから「みちるさんみたいに若い人がいいな」と笑いながら言ってきた。
最後に「20代のうちが華だよね」と、連絡先が書かれた紙を渡してきた。
私はお礼を言いながら、にこやかに受け取った。
そして、彼が別の席に移動したのを見届けてから、紙をビリビリに破って近くのゴミ箱に捨てた。
「年齢で女性の価値を決めるな」
20代ではなくなったら私には価値がないのかと、とても腹が立った。
年齢は「生まれて何年経った」という記録みたいなものであって、その人の価値を決めるものではない。
人は生き物だから、老いていくのは当たり前。
だけど、どう生きるかは自分次第。
「こんなに年を取ったからもうダメだ」と諦めるのか。
それとも「100歳になるまでに、こんなことに挑戦してみよう」と前向きに生きるのか。
私は、少し前まで「もっとあのとき、ああすればよかった」と後悔することがよくあった。
人生の半分も生きていないのに、前者の考え方をしてしまっていた。
そんな私だったけれど、少しずつ自分自身を変えようと努力してきたことで、だんだんと後者の考え方をするようになっていった。
そして、「何歳になったとしても、ずっと華でいてやる」と決意した。
「もう30歳になるんだから、いい人を見つけなさい」
そんな言葉が出ない世の中を、私一人で作るのは難しいかもしれない。
だから、まずは私の周りからなくしていきたいと思う。
改めまして、上の世代の皆さん。
令和になった今、昔よりも多様性のある世の中になりました。
色々ありますが、私の人生は今とても充実しています。
将来、結婚も出産もするかは分からないけれど、自分らしく生きていくので温かく見守っていて下さい。
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