私がありがとうを伝えたい人は、ある芸能人である。その人は、俳優であり、歌手であり、また文筆家でもある人だ。この人のファンになったことで、私の世界は少し広がったのである。

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この人を好きになったのは、あるドラマがきっかけだ。それ以前も顔や名前は知っていたが、特別ファンではなかった。きっかけとなったドラマも、他の好きな俳優がゲスト出演されることを知り、その回だけ見ようと思っていた。

その回を見て、面白い!と思った私は、次の週からそのドラマを毎週見るようになった。ドラマを見たあと、SNSで検索し、他の人の感想を見るのが好きだった私は、そこでその人について様々な情報を得ることになる。

その人が、歌手としても活動していることは知っていたが、エッセイ集を出していたり、連載している雑誌があったりすること。また、ラジオ番組を持ち、パーソナリティをやっていることも知った。そんな三刀流の生き方に尊敬と憧れの気持ちになった。

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それから私は、ラジオのアプリをダウンロードしてラジオを聴くようになり、エッセイが連載されている雑誌を買うようになった。この人が出演する番組はとりあえず見てみようというようになったり、配信アプリで過去の出演作を見たりするようになった。図書館でエッセイ集も借りて読んだ。

この人を好きになってから、この人のことをさらに知りたいと思ったのはもちろん、他のことにも興味がわいてきた。ラジオやエッセイの中で紹介されていた音楽や作品を知りたいと思って調べてみるようになった。

ラジオのアプリをいれてから、たくさんのラジオ番組があることを知った。アプリでは1週間以内なら聞き逃した番組も聴けるので、休日に課題を進めながらラジオを聴くのが私の日課になった。この人の番組は毎週放送があるから、私の1週間の楽しみになった。パーソナリティの「また来週」という放送の終わりの一言に支えられて、1週間頑張れたこともある。

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エッセイを読むようになってからは、私も文章を書いてみたい、と思うようにもなった。もともと、文章を書くのが好きだった私は、日記帳をつけていたが、誰かに読まれる前提の文章を書いたり、それをSNSに投稿したりすることもなかった。それでも、やってみようと行動に移せたのは、好きという気持ちと憧れに近づきたいという気持ちだと思う。

そして、文章を投稿できるアプリをダウンロードした。初めての投稿は自己紹介を書いた記事だった。そのアプリを使っていく中で、プロフィール欄にかがみよかがみのサイトへのリンクを貼っている人の記事に出会い、かがみよかがみというサイトを見つけた。そして、今こうしてエッセイを書くことにつながっているのである。

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1人の芸能人を好きになったことで、出会えたことや、始めたことがある。私に何かを始めるきっかけをくれて、世界を広げてくれたこの人に感謝を伝えたい。そして、これからも応援し続け、まだまだ知らない世界を見つけていきたい。