私は25歳。社会人。
これから話すことは私が「恋」で学んだことである。

今から4年前、20歳くらいの話。私は、その時初めて彼氏が出来た。
これまで小学校、中学校、高校と恋愛に興味がなかった私は、初めて20歳で年上の彼氏と付き合うことが出来たのだ。
出会いはマッチングアプリ。今では主流だが、4年前はそこまで浸透もしてないもので、顔などは適当で信憑性の無いものであった。しかし、やり取りをして実際に会ってみるととてもいい人で優しい人だった。
夜だったのでお酒を飲み、お話をしていい雰囲気になりそのままカラオケに行った。何かあるかなと思いつつも、特に何も無く、次の日の朝6時にお互い家に帰った。そこでこの人は何もしてこないいい人だと勘違いしてしまったのだ。
そこから彼の本性が……そして地獄は待っていたのだ。

◎　　　　　　　　　　◎

2、3回とデートをし告白をされ無事に付き合うことになった。付き合って2週間たったある日、彼から「話したいことがある」と言われた。なにか聞いてみると、「俺、1週間後に1年間留学に行くから」と。頭が真っ白になった。付き合って2週間なのに、楽しい時間に留学に行く？？
ありえないと思いながらも、私はもう決まっている事だからと思い、何も言わなかった。幸先の悪いスタートだけど、毎日連絡はしてくれるようだったので、長い遠距離生活が始まった。毎日電話やLINEをしてくれるマメな性格な彼に、とても好感度はあったけど、どこか寂しい気持ちになった。
そのやり取りが続き3ヶ月たったある日、彼から突然連絡がパタリと来なくなった。そこで私は「電話出来る？」や「何かあった？」など連絡をしていたが一向に来ない。それが私は許せなかった。だから、一方的に別れを告げた。

しばらくたったある日、突然LINEが来た。彼からだ。「電話出来る？」と。
1回話した方がいいと思い、電話でこれまでの話を聞いた。病気になったこと、留学先でトラブルがあったこと全部。それで納得してしまいそのまま付き合うことにした。

◎　　　　　　　　　　◎

今思えば、そこで私は別れたら良かったのに。後の祭りだ。
時はすぎ、1年間の留学から帰ってきた彼と久しぶりに会い、しばらく私の家にいることになった。ここから地獄の始まりになることを、この時の私は知らないのだ。

最初は仲良くしていた。しかし、一緒に暮らす上で相手の嫌な部分が見えてきたのだ。お風呂、トイレの使い方。ご飯の好み、寝方など。小さい部分が大きく感じ、耐えられなかった。しかしその時の私は、私が我慢したら……と思って何も言わなかった。
何も言わない私を見て調子に乗ったのか、あんなに優しかった彼が、豹変した。ご飯を作らないと作るよう強要。少しでも怠けていると罵声を浴びせる。挙句の果てには、理不尽な事を言われ、その言い訳が「お前のためを思って言っているんだよ？」。

その言葉を当時の私は真に受けてしまうあたり、純粋なガールだなとは思う。だが、その時は我慢、我慢がどんどん積み重なって耐えられなくて家を飛び出した。
その話を友達に電話で伝えると、「それはおかしい、あんたのこと思ってそれやってるの？？」と。ごもっともだ。でも好きだから何も言えなかった。

◎　　　　　　　　　　◎

その後は解決しないまま、家に戻った。すると彼は平気な顔で「ご飯冷めるよ？」と、この人は人の気持ちが考えられないんだ。と悟った。
それから色々あり、彼とはごちゃごちゃしながらもさようならをした。

この「恋」をして良かったと今思える。何故かって？？
それは、自分に必要な人と必要ではない人を見極める力が備わったからだ。私のことを大事にしない人は、平気で悪口や傷つく言葉・行動をする。私のことを大切に思っているのなら、思いやりを持って接するはずだと。
だから、私はこの恋が初めての恋でよかったし、勉強になったから感謝してる。もうこんな人とは付き合いたくないけどね。
それも、この2年後に本当の恋をする人が現れるからだ。その話はまた今度話すことにする。