私はずっと、恋というものを知らなかった。というか、分からなかったという方が近いかもしれない。

ずっとずっと。いいなと思う芸能人や憧れの人、推しの人はみんな女性だった。私自身の性別は女性である。つまりレズビアン、同性愛者ということになる。
いつか男性を好きになるのではないか、なりたい自分像という意味で同性に憧れているだけなのではないか。そう、思いたかった。そう思っていた。いつだって、大多数から外れることは出来ることならしたくない。出来ることならば。

好きな人ができた。一緒にいることの楽しさを知った

そんな私に、女性が好きなんだということがはっきりと分かる出来事が起きた。
好きな人が出来たのだ。
始めは憧れの気持ちからだった。仲良くなりたい一心で話しかけた。
初めて一緒に出かけた時は、お昼ご飯を食べている時に、行儀悪くないか、内心すごく緊張して勝手にビクビクしていた。

1人で出かける方が好きだった私に、二人でいることの楽しさを教えてくれた。
会えない時は心底寂しくて、どうにかなるかと思った。
文字を打ったり長時間LINEすることがあまり得意でない私に、その楽しさを教えてくれた。時間を忘れて、平気で2、3時間もLINEをしていた。
ほかの誰かと出かけているところを見ると、激しく嫉妬した。
でもなにより、相手はもちろんだが、一緒にいる時の私のことまでも、我ながらすごく可愛いと思えた。なんて楽しそうなんだと。

今まで出会ってきた友達とは明らかに違うそれらに、私自身も戸惑った。混乱した。とにかく訳が分からなくて、おかしくなったのかと思った。
「それ、恋してるんじゃない?」
友達のその一言で衝撃を受けたが、同時に腑に落ちた。
今までのそれらが、線で繋がった気がした。

私は自分が幸せだと言える。この出会いは一生の宝物

それからというもの、色んなところに行った。
海、テーマパーク、ショッピング……。
どこに行っても、色鮮やかで、美しくて楽しかった。こんな楽しい世界があるのかと、私はまた驚き、感動した。

人といると疲れてしまって、楽しむなんて到底無理だった私が、「また行こうね」なんて言っていた。そんな自分にまた驚いた。
たくさんたくさん写真を撮った。そして撮られた。
泣きたくなるほど笑顔で、とびきりの笑顔で幸せそうな私がそこにいた。
胸を張って、幸せだと叫べるほどの自信があった。

今はお互い忙しかったりして、なかなか会えていない。触れ合うことだって、あまり出来ていない。
だけど楽しかった思い出や写真たちはちゃんと大切に大切にしまってある。たくさん写真を撮っておいて良かったと思った。
離れていても繋がってるし、1人でもない。

なによりそんな気持ちになれたこと、そんなにステキな人に出会えたことがとても幸せだと思っている。そしてこれはきっと、一生の宝物だと。
傷つくことも沢山あったけれど、それでもずっとずっと大好きで。でも同じくらい大嫌いと思うこともある。それくらい気持ちが揺れ動く。
だけど変わらないのは愛しているということ。どうしようもないくらい愛しているよ。

あなたが大切にしてくれる私を、もっと磨きたい

心の底から、愛おしいあなたへ。

次に会う時まで、私は私自身を磨いて、もっと魅力的な人になれるように頑張りたいと思う。見た目だけじゃなくて内面も。
もっともっとあなたを愛し、受け入れられるように。そのためにはまずは自分を受け入れ、愛することから。あなたが大好きな私はもっともっと魅力的で魅惑的な最高な人になれるように頑張ります。

こんな私のことを大切にしてくれてありがとう。愛してくれてありがとう。
だから、待っててね。
そして、待ってるね。
ありのままのあなたのことをわたしは心から、いや魂から愛しています。
そしてもちろん、あなたが愛している私のことも、私は愛しているよ。
それはあなたが愛することを教えてくれたから。