『家庭があっても働きやすい職場』で、独身の私の負担は増えている」という私が書いたエッセイが、結構な勢いでバズった。
自分の書いたものに反応があって嬉しいし、ありがたい限りだが、まぁ何とも埋まらない溝と、それに対してのどうしようもなさは深まってしまった。

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あの時に比べて、我が職場は事業の急拡大をまだ続けており、職員数も変わらず増えている。年上の後輩が多くて……という話だったが、自分よりも若い子たちも多く入ってきた。そういうこともあるのか、この春からのチームでは幾分か独身の負担が!と思うことは少なくなったと感じている。
チーム構成が、既婚中高生の子持ちお姉様、既婚と独身のお兄さん、既婚子なしの後輩ちゃん、独身実家暮らしの私だ。以前の私以外既婚者子持ちという編成からは随分様変わりした。

今回のチームで、申し訳ないけどやっぱり子供の年齢は関係あるなぁと思ってしまった。今は休み希望が恐ろしいほどに被らない。後は同じようなタイプを固めないことが良い(その辺、専務これ見てないと思いますが、よろしく頼みます)。相変わらず私は女の敵みたいなことを考えてしまっている。

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でも結局どんなチームでやったとて、大事なことは仕事に対する熱量だと思ってる。
前も書いたが、やっぱりここは何年経ってもブレないし、たぶんこれからもブレないだろう。熱量を大事にしている人と私は仕事をしたいし、なんなら私より高い熱量がある人がいい。
ペアで計画を練ったりするのだが、中々熱量がビタッとくる人が少ないのも事実である。度々登場させている元職場の意中の彼(現おしぴ)も、ペアを組みながら仕事をした1人だ。なんなら彼がはじめての相手である。
よく言えば大らかに構えている彼と、熱量の高さで空回りし、かかりまくり、力みまくりの私と、今思うとよくそんな2人に上長よ、やらせたなという感じである。当時「なんでもっと真剣に考えてくれないんだ」とギリギリ言いながらも、彼に対する恋心も持ち合わせているというカオスな状況で仕事をしていた。よくやってたわ、私。

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今の相棒は、後輩だが年上のお兄さん。私の熱量を受け止めてくれ、やりたいことにはめちゃくちゃ寄り添ってくれる。ヒートアップした議論になって、後で言い過ぎたなと私が謝っても、「(言葉がキツくなるのは)熱量があるからですよね」とうまく流してくれる。上長に楯突いた私を、穏やかに、「熱量は分ってるから」と諌めてくれる。

自分を理解してくれる人がいるというのは個人的には非常にやりやすいし、仕事の励みになる。仕事って楽しい。
ただ、わかっているのだ。お互いに「来年は別々ですね」と話をしている。事業が急拡大、職員数増の関係で毎年人事異動があるようになった(なんなら年度途中でもバンバンある)。自分が入社した当初は窓のない1つの部屋で7人ほどでやっていた小さな部署だったのに。まさかこんなことになるとは。

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普通の人にとっては至極当たり前のことなのだろうが、2年と一緒にものづくりが出来ない。これはめちゃくちゃストレスだ。また一から熱量の確認から探りながらやって、慣れてきた頃にはバラバラだ。
よりによって一緒にやってきた人ほど、バラバラにされる。形容し難い喪失感だ。相棒に入れ込みすぎるのだろうか。仕事以外にも。
おんなじ熱量で働きたい、ただそれだけなのに。