「あの子」がいないあなたの隣で、あなたの手に触れた日
デビュー50周年を迎えたユーミン、丸ビル20周年、新丸ビル15周年を祝う「Marunouchi Bright Christmas 2022~YUMING 50th BANZAI!~」とのコラボ企画です。通常募集時の1500字程度よりも短い180~500字程度のエッセイとなります。
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学校中にも教室中にも、明日から冬休みという緩みきった空気が漂っている12月25日。
窓の外には雪が降っていて、しんしんとした寒さが肌を刺す。
そんな中でいつまでも帰宅せず、燃え盛る教室のストーブの前で、私たち2人は何気なくたむろする。
あなたの隣にはいつも「あの子」がいるのに、今はいない。
あの子は腰まであるサラサラの髪の毛で、いつもニコニコとあなたと話す。
そんな姿を眺めているとあなたがが憎らしくて、殺してしまいたくなる。
でも、今だけは私たち2人だけの時間。そっとあなたの手に触れてみる。
とても冷たくて、触ってはいけないものに触れたような気がした。
すぐに手を離して、なんでもなかったかのように振る舞う。
そして、この気持ちは隠し通さなければいけないと私は誓う。
だって私たちは女の子同士だから……。
かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
恋愛やキャリアなど個人的な経験と、Metooやジェンダーなどの社会的関心が混ざり合ったエッセイやコラム、インタビューを配信しています。