ときめきが減ったと思いかけていた彼がくれた、ポケットの中の温もり
デビュー50周年を迎えたユーミン、丸ビル20周年、新丸ビル15周年を祝う「Marunouchi Bright Christmas 2022~YUMING 50th BANZAI!~」とのコラボ企画です。通常募集時の1500字程度よりも短い180~500字程度のエッセイとなります。
デビュー50周年を迎えたユーミン、丸ビル20周年、新丸ビル15周年を祝う「Marunouchi Bright Christmas 2022~YUMING 50th BANZAI!~」とのコラボ企画です。通常募集時の1500字程度よりも短い180~500字程度のエッセイとなります。
どうしてこうも、冬ってやつは寒いんだ。
いや、寒いから冬なのか?
ということは、寒くない冬は冬ではないのだろうか?
久々のデート、それもクリスマスだというのに、そんなことを考えるくらいの余裕が今の私にはあるらしい。
「緊張」という感情をどこかに置いてきてしまったのだろうか?
大好きな彼を目の前にして感じるのは、「ドキドキ」というより「安心」だった。
それもそうだ。
「付き合いたてのカップル」というわけではないのだから。
ドキドキすることも、ときめく瞬間も、昔に比べてだいぶ減ってしまった。
「もうあの頃の私たちには戻れないのかな」
なんて、思ったその時だった。
「ほら、はぐれちゃうからコッチおいで」
そう言われ、グイっと彼の方に引き寄せられたかと思うと、手を握られ彼のポケットへと誘われた。
私の右手と彼の左手。
ポケットの中は、幸せな温かさで満ちていた。
「あ、どうしよう。余計なこと考える余裕ないや」
彼のことだけを考えるので精一杯。
いつになっても幸せを運んでくれる彼は、私だけのサンタクロースだ。
かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
恋愛やキャリアなど個人的な経験と、Metooやジェンダーなどの社会的関心が混ざり合ったエッセイやコラム、インタビューを配信しています。