「はるちゃんはクリスマス、サンタさんに何もらうの?」
「はるはもうもらった!リカちゃんのおうち!」
「もうもらったの?いいな~」
私の幼少期の自慢。
それはみんなの家より早くサンタさんが来てくれること!

毎年11月の頭には父か母に欲しいものを聞かれ、12月の頭には枕元にプレゼントが置かれていた。
同級生が終業式あたりにそわそわしだすのを、私は余裕たっぷりに眺めていた。
なぜ早めにプレゼントがもらえたのか?
だって私は「おりこうさん」だったもん!

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どの年の写真も、日付は12月の最初の土曜日。
母が作ってくれたごちそうと、チョコレートのプレートが乗ったホールケーキ、そして既に堪能されているおもちゃたち。

私の中ではクリスマスは、12月に入ったらすぐに来るイベントだった。
そのため、27歳になった今でもクリスマスイブが何日なのか、サンタは本来何日の夜に来るものなのかわからない。
毎年世の中の浮かれ具合でなんとなく「このへんかな~」とタイミングを図っている。

幼稚園くらいまではそれでもよかった。
しかし、小学校に上がると不思議に思うようになってきた。
みんなの家には月末にやってくるサンタという人は何者か?
もらえれば何でもいいのだが、うちはなぜ早く来るのか?
「おとうちゃん、なんではるは早くプレゼントがもらえるの?」
小学校1年生の時だっただろうか、休みの日は基本寝ていた父に聞いてみたことがある。

「え!?えーと、それははるちゃんが今年お利口さんにしてたからだよ!みんなよりお利口さんにしてたから、みんなより早くサンタさんが来るんだよ!」
「そっか!はるはお利口さんだもんね!」
恥ずかしながら私は父のこの言い訳を真剣に信じていた。

◎          ◎

話は変わるが、私は12月に出産を控えている。
そこで気になるのだが12月生まれの子供はクリスマスと誕生日、どこまで区別して祝われているのだろうか。

一度インスタグラムのマタニティアカウントで聞いてみたことがある。
多くの人が、プレゼントは別々。ケーキは誕生日とクリスマスの間に何日の猶予があるかによって一緒か別、ホールケーキとカットケーキで分けられている人もいた。
我が家は夫の仕事が年末年始に最繁忙期を迎え非常に忙しいため、誕生日だろうとクリスマスだろうと当日お祝いすることは難しいだろう。
私と生まれてくる娘2人でお祝いするか、少し我慢させてしまうけど夫がいる日まで待ってもらうか。

出産予定日が1か月を切り、なんとなくそんなことを考えていた私は改めて両親に聞いてみた。
「それは早めにくれるでしょ!」
「そうだよね、私に似てお利口……」
「お馬鹿っちょかもしれないんだから!」
「……え?」

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お利口さんは早めにプレゼントがもらえる。
そういうご家庭ももちろんあるだろう。
しかし、うちの場合は逆。
営業職をしていた父は年末は仕事が忙しく、年内最後の挨拶周りや忘年会、残業で仕事納めの日までとにかく忙しかった。

母は専業主婦だったが、帰省をするための荷造りや年賀状の準備、義実家への手土産の買い出しに酔っぱらった父の介抱が加わり、会社員とは違う忙しさだった。
しかし、まだ小さかった私に大人の事情は分からず。
妹をぶん殴っては泣かせ、鉄棒から飛び降りて鼻血を出し、インフルエンザにかかった。
猫の手も借りたい年の瀬に子供の暴徒化を防ぐにはどうしたらいいか?

考えた末の結果が「おもちゃにお守りをさせよう」作戦だったらしい。
親の思惑通り、私は大人しく家の中でおもちゃを広げ、楽しく都合よく過ごしていたということだ。

私だったら年末でも子供の世話に手を抜かない!
いや、時と場合によるかも。
でも大人しくしていてくれるなら……?
夫の激務でワンオペ育児が確定した今、我が子にはいつサンタさんが来るのだろうか。