2022年、わたしにとって、今までの人生でいちばん大きな崩壊と大きな再生があった年だった。

最初に崩壊したのは仕事に行けなくなってしまった、1月。
まさか自分がこうなるとは夢にも思わず、その事実がショッキングだった。
ただただぼーっと息をしているだけの同じような毎日を繰り返す中で、たまたまInstagramに流れてきたのは、この"かがみよかがみ"の広告だった。
何かの巡り合わせのようにも思えた。
このままでは何も変わらない、ただただ時間が過ぎてしまう、新卒から積み重ねて来た社会人としての経験を、決して無駄にしてはいけないと思い、何か形にしたくて、文章を書くのは短大の卒業論文以来だったけれど、その時の気持ちをエッセイにして投稿した。

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初めて採用の連絡が来た時は、自分の生きてきた時間が認めてもらえた気がして本当に嬉しかった。
それからわたしはbadな感情をエッセイで表現することにした。
そうすることでわたしが経験してきたことや、存在そのものが報われる気がしたから。
わたしは自分が思うよりもずっと、承認欲求の強い人間だったのだ。
こんな風に自分が本当はどんな人間なのかを客観的に見ることができたし、こういう自分はどうすれば自分らしさを殺さずに、ありのままで生きていけるのかを考えるようになった。
今まで出来ていなかった学びの機会を貰えたのだ。

いつの間にか、心の断捨離をする感覚で文章を書くようになっていた。
仕事を辞め、人生をリセットしたからこそ、わたしには次の一歩が大切で、あまりに大きくて、どうしたらいいのかわからなかった。
周りから見たらやりたい事だけをやっている、ただのワガママで世間知らずなフリーターに見えていたかもしれない。
というより、自らそういう風に見せていた。
もう大丈夫、そう信じ込み、周りにもそう思って欲しかった。
その間も、感じていたbadな感情を文章という形にして、たった1人でも誰かに読んでもらうことで、わたしはわたしを認めてあげることができていた。
2022年も終わろうとしている今、振り返ればこの1年間に味わった挫折も絶望も、もちろんその逆も、全てが今のわたしを創り上げてくれている。
そう思えることで、自分自身を理解し、生きやすい環境を自分で選択することができた。
わたしは本当の意味での、もう大丈夫な状態になっていた。

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2023年から新しい職場で働くことが決まった。
自分を大切にするマインドが活かせる素敵な職場に出会えた。
これまでにはもちろん家族や友人の支えもあるが、文章を書いて自分自身を認めてあげる力がついたことも一役買っている。
たくさんのご縁に恵まれたこの1年。
わたしに起こったどんな小さな出来事も、きっと全てに意味があったんだと思う。

20代後半のわたしの人生のテーマは、love your self。
エッセイを書くことで知った、自分自身を受け入れて、愛するということ。
最後まで自分を守れるのは、紛れもない自分自身。
できない自分を認めて、できる自分を信じて進んでいく。

これからも人生で躓く度に、わたしは文章を書いて、それを乗り越えていくだろう。