制服を着た女の子たちが歩いているのを目にした。
女子高校生は元気だと思った。
スカートを履いているが、黒いタイツを履いていない人も多い。
こんな真冬に見ている方は寒そうだと思うが、当の本人は寒くないのかもしれない。
「スカート」を履けなくなっている自分に気づいた。
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女らしさって何だろうと疑問に思った。
男性から冷たく扱われる度に思っている。
メールも途中で無視されたり、返信が来なくなったり、雑に扱われたことがある。
バレンタインに高級チョコレートをあげて告白し、手紙を書いたけど返事をもらえなかったこともある。メールで告白して、ひどい振られ方をしたことがある。
上手くいかない度に、この社会でもしかしたら自分は女として需要がないのだろうかと感じる。
この社会で男に必要とされたければ、「女」を演出しなければいけない。
男に「女」と認識されなければいけない。
メイクをどんなに頑張っても、フリルがついた服や身体の線を見せるような服を着ても、自分を女として扱ってくれる人が見つからず、だんだん辛くなってきた。
「女」を出してはいけない時にも直面している。それは職場の中だ。
自分の職場は担当が全員女性だ。社会に出てから女性との人間関係の気づき方に悩むようになった。
女の敵は女なのか。女は女に厳しい。
常にマウントを取ってくる気がする。
職場では女を演出するためにスカートを履いたり、身体の線を見せるタイトなファッションをしないように心がけている。極力目立たないようにしている。うるさいから、目をつけられないように。
彼氏がいない、なかなかできないと言ったらすごく嬉しそうな顔をしてこちらを見てきた。
段々心が冷えてくる。
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女として見られることを気持ち悪いと感じることもある。
中学生の頃、白い短く柔らかい素材のスカートを持っていた。それを履いて自転車に乗ったときにおじさんとすれ違った。すれ違った際に、風でスカートがなびき、おじさんの目がスカートに行くのに気づいた。
かなり気持ち悪かった。気分が悪かった。
また、インスタグラムでたまたまジュニアモデルの子の投稿を見た。
八頭身で足がすらりと長く、スタイルが良かった。コメントを見ると、男性フォロワーらしき人がコメントをしているがセクシーだ、足を舐めたいなどの性欲丸出しのコメントが並んでいて気持ち悪かった。
その子はまだ中学生で、中学生のうちから性的な目で見られることに慣れてしまい、将来どうなってしまうのだろうと思った。
男から性的な目で見られるのは気持ち悪い。
確かに性は大切なものだ。性がなければ子供を生み出すことや、子孫を繋ぐことはできないし、人間である以上、性欲があるのは当然だ。
パートナーを選ぶときも性的に見れるか、セックスができるのかを瞬時に判断しているのだろう。私が今まで付き合えなかったのは自分がセックスをしたいと、魅力を感じると思われなかったからだろう。
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胸の大きさを気にしなければならないのも、この日本社会で辛いことだ。
胸が大きいほど女らしいのか、選ばれるのか、価値があるのか。
日本のアニメーションは、おかしいぐらい女性キャラクターに大きな胸を誇張させる。それを見た子どもたちは、大きい胸が普通だと思うだろう。
何で自分を卑下しなければいけないんだろう。
男性器は日常的に目に見えない。大きさも形も分からない。なんだかずるいなと感じる。胸の形は分かってしまう。大きすぎて男性の目が気になり悩んでいる女性もいるようだ。女性だけ苦しんでいると思う。
女として見られたい、見られたくないとの思いが交差している。