文章を書くということについての私の考えは、文章を実際に書き出してみることで自分の生活、人生の中で自分自身と向き合う、自分の感情をさらけだすことができるきっかけになるということです。
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最近はSNSが発達したことで毎日の日記だったり手紙などの書く文化は少しずつ廃れたように感じて、インスタグラムのストーリー機能やLINEのトークで友人の誕生日を祝ったり、毎日の出来事はツイッターなどで呟くこともできます。
私も幼い頃はよく手紙のやり取りをしたり、1日の出来事を毎日日記に綴ったりしていましたが、最近ではまずペンを持って何かを書くという行為自体が少なくなったように感じます。携帯で文章を打ち込む行為はごく簡単にできてしまうため、すらすらなんとなくで言葉を重ねている気がして、取り繕った浅い言葉であり、他人や友人の言葉に影響された自分の考えではないように感じました。
実際にペンを取り紙に文章を書き出すという行為は、机に向かい一度自分の頭でゆっくりと考える時間を設けることが可能になります。自分が本当に何を感じて何を思っているのか向き合う時間、1日を十分に振り返る時間になると私は感じます。
SNSが発達した今だからこそ、よりペンを手にして自分の感情をそのまま書き出すことに意味があり、その時間は大切にすべきだと考えました。
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また、紙に自分の手で一文字一文字書き出すことで、ただ文章にしていくだけでなく、自分の思いを文章にして書き出すことで1日の中で自身の行動や言動で良くなかった点や反省すべき点、また誰かに対して謝るべきことがなかったか頭の中で整理され、浮かび上がるように感じていました。
私は以前はよく毎日日記を書いていましたが、最近はあまり機会がなくなった代わりに、何か自分で思うことがあった日、辛いことがあった日、家族に対して強く当たってしまった日などには自分で考え込んでノートに日記のように書き込む癖がありました。
特に家族との関係に関しては悩むことが多く、いつも優しく見守って温かい愛を与えてくれる母に対して、家の外で嫌なことがあった日やなにかうまく行かないことがあった時に、ささいなことで怒ってひどい言葉を投げてしまった時がありました。
後から書き出してみると、私にとっては何気なかった言葉が母をどれだけ傷つけたか、またそのささいな出来事も思い返せば何に腹を立てたのかなど、落ち着いて自分の内面、行動と向き合うことができます。
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また、家族との関係と関連して、手紙を書くことについてとても大切に感じています。母の日、母の誕生日、私の20歳の誕生日といった節目、そうでなくても日々の生活においても日頃の感謝を伝えたい特別な時に手紙を書きます。
LINEで簡単に送る感謝の言葉ももちろん言われたら嬉しく感じるものですが、手紙を書くにあたりその人が自分に対して込めた時間を考えたら、それだけでも手紙はもらうと嬉しいものだと思います。今でも時々誕生日などに友人から貰う手紙が何よりも大切に感じることもあります。
手紙はどんなSNSやツールよりも1番感情や人の想いが伝わる文章であると私が感じているように、「文章を書く」という行為は人の感情と深く関わっていて、また自分の感情をあらわにし、自身と向き合い深める上で重要なものであると考えました。