「あなたの夢は何ですか?」
「私は大人になったらプロゲーマーになりたいです!」
「いや……ゲームは男が得意だから女はできないよ」

先生はそう言って嘲笑った。私が今でも覚えている小学校4年の風景は「女の子だからダメだ」と言うような先生とクラスメイトたちの視線だった。
「そうなんだ、私は女の子だからダメなんだ」
そう思っていつの間にかプロゲーマーの夢を忘れた。

◎          ◎

「私、大学生になったら美大に行きたいです」
「美術?本当に自分に才能があると思うの?」
「今から頑張ればソウルにある美大ぐらいは入れると思うけど……」
「本当に才能がある人材はわざわざ入試とか努力しなくても、有名なところから連れて行くよ。君にはそんな才能ないでしょう?」

母はそう言って嘲笑った。私が今でも覚えている中学校1年の風景は、「才能がないからダメだ」と言う母の隣で、情けない目線で私を見ていた父。
「そうなんだ、私は才能がないからダメなんだ」
そう思って私は絵を描くのを辞めた。

「なんで留学とか行こうとするの?韓国にも立派な大学は沢山あるのに!」
「外国に行って視野を広げたいです……なにより日本に行くのは小さい頃から夢でした」
「……君が日本に行けると思うの?なんでわざわざ他の子たちと違う行動するの?それで君が特別になれると思う?」

先生はそう言って怒った。私が今でも覚えている高校1年の風景は、「他人と違うからダメだ」と留学を反対する担当の先生の怒った顔。
「そうなんだ、私は他の人と違う道を行こうとしているからダメなんだ」
そう思って私は学校を辞めた。

◎          ◎

「女の子だからダメだ」
大人になって再会したその先生は、私がまだ小学生なのに自分の意見を論理的にはっきり言うから賢いと言っていた。

「才能がないからダメだ」
母は私が小さい頃から描いた絵をまだ持っている。いつも「うちの娘は美術的な感覚があるから」と誇らしげに言う。

「他人と違うからダメだ」
皆で同じ道を行った高校の子たちはいつも私が日本で大学に通うこと、海外で暮らしていることを羨ましく思う。

◎          ◎

私がどのような力を持っているかは見ても分からない。自分も自分の限界が分からないが、他人はより分からない。また、あなたの力を分かってくれる人はきっと存在する。それは「視野の違い」から来る。
小学校の先生はゲームに対する狭い視野を持っていた。小学校の先生たちはパソコンやコンソールゲームが普及されていなかった時代を過ごし、女の子が楽しくゲームする姿は見たことがない。
母も小さい頃から私のように絵を描くことが好きで、美術を専門的に学んでみたいと思ったが、家族から反対された。学校の美術の先生にいつも褒められ、才能があると言われても諦めた母にとって美術はもう遠い存在である。
高校の先生はきっと先生になるため一生懸命に勉強したはずだが、韓国の教育システムに閉じ込められて、自分が今まで見て、経験した教育と学問の範囲は韓国に限られている。

でも、私たちは広い視野を持ってきっとお互いが持っている夢を応援できると思う。私はいつか女性たちが他人から「ダメだ」と言われず、自分の選択で自由に生きられる社会を描きたい。