「危険故ニ取扱注意」
みなさんにお伝えしたいことがあります。誰も知らない本当の私。そんなことを言っても、ココに書ききれるかどうかも分からないけど。

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いつもニコニコしていて愛想が良くて、先輩には気を遣い、後輩には手を差し伸べ、仕事は真面目にこなして、プライベートは充実している、そんな女が私らしい。
周りに言われた私の印象。「とにかく明るい」というのが「皆から見た私」。でも皆知らないでしょ?「私から見た私」のこと。

本当は人と関わるのが面倒くさくて、人に気を遣うなんて論外。接客業をしていた頃の自分は、宇宙から来た私の皮を被った別の「ナニか」かと思うほどに素の私とは正反対で社交的。

仕事に真面目はあながち嘘じゃないけど、かなりの大雑把。「なるようになるさ」がピンチの時の合言葉。とにかく人が嫌い。自分が好きな人を除いては。
なんていう意味不明な矛盾を抱えて生きているのが本当の私。地球にいる私という人間です。

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周りの目ばかり気にして自分に嘘ついて明るく振る舞っていた昔の自分。そんな反吐が出るような生き方に嫌気がさして、心機一転、自分をもっと愛してみようと思った。

例えば、その頃の私は私をナニも知らなかった。ナニが好きでナニが嫌いなのか。ナニをしたくてナニをしたくないのか。自分に似合う色は?やりたいメイクは?理想の自分はどんな姿?ひたすら自問自答。そして自分を理解するのに、とてもとても長い時間を要した。

でも、自分を愛そうとするその心にナニも後悔なんかしちゃいない。どれだけ時間とお金がかかろうと、私の人生はこれっきり。本当の私をこのままマスクの下に隠しておくなんて勿体無いじゃない?

いつ外せるか分からないものなら、いっそのこと外したい時に外してしまった方がいい。その方がきっとたくさん息を吸える。吸った分だけ吐くことができる。その繰り返し。押さえつける苦しみから解放されたら、あとは楽しむだけなんだ。

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まず、自分を好きになるには、自分が嫌いなことを知る必要がある。やりたいことだけじゃなくて、やりたくないことも考えてみる。そうしていくうちに「私」はやっと「私」になってきたのだ。

私が積み上げた私の歴史。人生の主役は自分だなんて言葉よく聞くけど、まさにその通り。脇役の戯言に耳を貸してばかりいたら、ちっともストーリーは進まない。私の成長も止まってしまう。

「こっちの方が似合うよ」
「これ知らないとか人生損してる」
「ちょっとは人の気持ちも考えたら?」
あー、うるさい。もう勘弁。人の不幸を嘲笑って群がってくるような輩もどうかお帰りください。私は自由に生きていきたいの。私が過ごしたいと思った人と一緒に。

一人で生きていけないわけではないけど、大切な人と一緒に生きていきたい。これが本当の私です。隠してた本音なんてまだまだあるけど、とりあえず今日はここまでにしておく。だって私、「自由人」だからさ。なんちゃって。