私は専業主婦歴11ヶ月の29歳です。この主婦歴にあと半年で終止符を打ちます。
だらだらと続けている「子なし専業主婦生活」からあと半年で社会復帰できるかは、正直、不安です。ただ、もう絶対誰かの庇護を受けないと決めています。そのための準備期間ということを考えると半年という期間はとても短く感じます。でも私の今年の目標は社会にソフトランディングすること。絶対に達成してみせたいと思います。

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 夫の転勤が決まったことをきっかけに結婚、その3ヶ月後夫は先に転勤先へ赴き、その後は半年間ほどそれぞれ単身赴任をしていました。教育関係の仕事をしていた私は人生最後の一人暮らしだと、自由を全力で謳歌していました。仕事が深夜まで及んだ日に自分で選んだコンビニのお弁当はなぜだか私をとても成長したように感じさせました。健康に厳しい夫と一緒に生活をしていると、次郎系のラーメン屋さんはおろか、コンビニのお弁当でさえ食べることに難色を示されてしまいます。気分によってなんでも好きなものを選ぶことができる自分が好きでしたし、そんな自分を大人になったのだと勘違いしていました。

私も仕事を退職し専業主婦となり夫の転勤先で生活を共にし始めると、抱えきれないほどあった選択肢はゼロに等しくなりました。職場と自宅が近いので昼食を自宅で取ることにした夫のために毎日昼食を準備してお昼休みを待ち、それが終われば夕食の支度です。食へのこだわりが強い夫の食べたいものを準備し、食材や調味料についてもこのメーカーじゃないと口に入れないというものが多くあり、買い出しにも時間がとられます。さらに、余計なものを買うと怒られてしまうようになりました。夫にとって私が好きな韓国のりは「余計なもの」なようです。なんでも好きなものを選んでいた生活から一転、夫の許可する範囲のものしか買うことができなくなりました。そんな生活は私を窮屈に感じさせ、夫婦喧嘩の回数も増やしていきました。

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一緒に生活を共にしてから10ヶ月を過ぎた頃「次の転勤先にお前は連れて行かないから」と言われました。キャリアを諦めてまで夫との生活を選んで専業主婦をしていても、結局夫の人生にとって不必要だと判断されれば夫の人生とは切り離され、ポイっとされてしまうのです。人の人生をなんだと思っているのだと憤りを感じましたが、腐っていても仕方ありません。社会復帰するための準備を始めました。

まずは就職できないことには始まらないと思い、履歴書のアップデートを始めました。記憶を呼び起こしてみると私が最後に取った資格は2年前の危険物取扱者資格。2022年はなにも資格を取得していないことに焦り、インターネット関係の資格の勉強を始めました。無事に1ヶ月程度で取得し、ひとまずは資格欄の更新は完了です。次に職歴欄を更新するために、私のような転勤に帯同している女性のキャリアをサポートしている企業のインターンシップに応募し、活動をスタートさせました。インターン採用の決め手となったのは、先述したインターネット関係の資格を取得していたことだったようです。一か八か、滑り込みで勉強を始めた機会が素敵なチャレンジを与えてくれました。

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「なにを始めるにも今日が一番若い」
4年前、仕事も恋愛もなにもかもうまくいかずに腐りきっていた私に友人が送ってくれた言葉です。なにかを始めるとき、いつもこの言葉を思い出し奮起しています。環境が新しくなるとき、分野外のものにチャレンジするとき、新しいことを始めるときのワクワクと不安は何歳になっても表裏一体なのだと思います。自分は大人になったのだと勘違いしていたのは、私が自分でお金を稼いでいたからこそのものだと気づいたとき、私はもうこれから絶対仕事を続け、自分をブラッシュアップさせ続けると決めました。

残り半年の時間を無駄にしないために、もう一つ資格取得を目指して勉強を始めようと思っています。ある程度、就きたい業種や業界を絞ってから必要な資格を取得した方が効果的なのだと思いますが、学もスキルもない私を拾ってくれる会社がどのような業界なのか今は見当もつきません。どの分野でも汎用するようなPC関係の国家資格を取得するために日々時間を割いています。もう誰の庇護も受けないで生活できる生き方を目指していきます。