この4月から、私は先輩になると上司から宣言されたのは、2月のことだった。
これまでも隣のチームの後輩のメンターを担当をしたことはあったが、直属の後輩ができるのは初めてだ。
メンターと業務を教えることは全く別物だと思っている。
後輩には、これまで自分が担当してきた業務を引き継ぐことになるのだが、自分の業務がある中で、どれだけ丁寧に教えられるのか、今から不安だ。
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私の後輩になるのは、つい先日まで大学生だった新入社員で、5歳近く歳の離れたZ世代だ。
私が入社したのはコロナ前で、女性の新入社員だということもあり、 体育会系だとか、パワハラが横行しているとかはほぼ感じることはなかった。
しかしそれは私が体育会系 の素質を持っていただけであったということもあって、あまり気づけていなかっただけかもしれない。
辞めてしまったらどうしよう。
こんなに忙しいのに、他の誰かの面倒を見れるのか。
この不安を抱くのは自然だと思う。
もし早期に辞めてしまったら、私は責任を感じてしまうと思う。 自分の仕事も手につかなくなるに違いない。
仕事を早く覚えて欲しくて色々教えたくなっているが、仕事のおもしろさを伝えられなければ、後輩にとっては苦痛以外の何物でもないと思う。
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自分の仕事が忙しいからといって「話しかけないでオーラ」を自分が気づかないうちに出していたとすると、新入社員は孤独に感じるに違いない。
仕事もわからないし、面白みも感じない。 その上、自分の指導係は忙しそうで話しかけ辛いとなると会社に来るのが辛くなってしまう。
しかし、後輩から見て、先輩が自信なさそうにしていたり、業務に対して不安げだったりすると 尊敬の念を抱いてもらうどころか、最終的には舐められてしまう。
そうなると、先輩を名乗るのすら気後れしてしまう。
上司からは、背中を見せるつもりで、これまでやってきたことを教えれば良いと言われている。
私自身も、確実に成長できると言われた。
教えることができて、初めて理解できたことになるというのは納得だ。
後輩から学べることも少なくはないと考える。
最初は疑問に感じていたことでも、毎日同じように業務を繰り返していると、麻痺してくる。
業務に慣れたことで、最初は非効率だと思っていたことに関しても、手順を踏めばこなせるようになっていて、疑問を抱かずに進めるようになっている業務は沢山あると考える。 しかし、慣れは根本の解決ではない。
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先輩として躓いたときは、自分が新入社員だった頃を思い出そう。
歳の近い先輩がおらず、上司に業務を教わっていた。
もし、あのとき歳の近い先輩がいたら、してくれたらありがたかったことは何だったかを軸に持ちたい。
願わくば、私が異動した後にも上手く仕事が回せるように、かわいがってもらえるような後輩に育てたい。
後輩を持つということは、ネクストステージに行くためのステップだと考えている。
不安だらけであるが、後輩を任せても良いと思われた自分のこれまでの仕事の頑張りを誇りに思って、後輩の育成にも自信を持って取り組みたい。
このように決意したことを思い出し、初心に戻るためにも、定期的にこのエッセイを読み返したい。