人と関わるって大事だな、と20年生きてきた今、より強く思う。仕事にしろ、プライベートにしろ、自分以外の誰かと関わらなければならない瞬間というのは誰しもあって、生きていく上では必要不可欠な要素だ。楽しく生きていくにはなるべく波風立てず、平穏に人付き合いをしていきたい。

◎          ◎

コミュニケーションが下手くそなわけでもない。ある程度、人には好かれて生きてきたし、人間関係で苦しんだことはほとんどない。いじめやいびりの世界とは今のところ無縁で生きてこれている。

でも時々、無性に一人になりたい瞬間がある。部屋に閉じこもるとか、放浪するとかそういう話じゃなくて、もっと大規模に。地球上にたった一人になってみたい。

そう思うようになったのは、中学生の頃からだ。別に何がトリガーになったわけでも、ターニングポイントがあったわけでもないが、ふと「疲れた」と感じるようになった。

◎          ◎

今ここで指をパチン、と鳴らしたら、人間みんな消えてくれないだろうか。車の騒音も電子機器の音もなくなって、ただ風の吹く音だけが聞こえる世界に、たった30秒だけでいいから存在したい。

一人にはなりたいけど、孤独にはなりたくない。だから制限時間を設けて、その間だけ私は私とだけ生きていたいのだ。でもそう思うのは私だけだから、パチンと鳴らしたら地球上から消えるのは私だけで、どこか遠くの星に飛ばされるのもありだ。誰もいない静寂空間で、目を瞑って、大きく深呼吸できたらどんなに幸せだろう。そんなことを平気で、本気で考えるようになってしまった。

友人にこう思う瞬間があるということを話したら「え、怖い」と怯えられてしまった。どうやらみんなそんなことは考えないらしい。それ以降は誰にもこの話はせず、胸の中に仕舞っていたのだが、私の理想のオフ(?)の過ごし方はこれしか思いつかなかった。

◎          ◎

人と関わるって大事だな、と思うのと同時に、人と関わるって大変だな、とも思うようになった。考え方や育った環境がみんな同じなら、世の中の大抵のことは解決する気がする。でもそうなったら、世の中の面白いこともほとんどなくなってしまうんだろうとも思う。今回の「理想のオフの過ごし方」で、私は一人になりたいと断言したのとは反対に、誰かと一緒に過ごしたいと答える人もきっといる。面白いよなぁ。みんな違うから面白いんだよ、わかっている、わかっているのだが、その面白さが無性に疲れる。そしてその疲れは、この世界では残念ながら簡単には取り払えない。

一人きりになれたら私は何を考えるのだろう、と考えてみたこともある。深呼吸をして、ぼーっとして、しばらく経たないうちに、今書いているような「人と関わるとは」みたいな議題を見つけて一人で黙考しそう。自分の人脈に思いを馳せて、そのうち「会いたい」とか思えて帰還するのだ。きっとそうだ。そうでなければ私は一生、理想のオフを過ごせる他所の星から戻ってこなくなるような気さえする。