余ってしまったきゅうりのディップ。彼の魔法で、愉快なおやつ時間に
かがみよかがみとTikTokのコラボ企画。今回は特別企画のため、通常募集時の1500字程度よりも短い180~500字程度のエッセイとなります。
かがみよかがみとTikTokのコラボ企画。今回は特別企画のため、通常募集時の1500字程度よりも短い180~500字程度のエッセイとなります。
お手軽に作れる副菜として、私がよく食卓に出すのが「きゅうりのごまみそマヨネーズ和え」。
作り方は簡単だ。きゅうりを適当な大きさのスティック状に切って皿に盛る。みそ・マヨネーズ・すりごまを混ぜたものを別の小皿へ。これで完成。お手製和風ディップに、きゅうりをつけて食べる感じだ。
ただ、私はこのディップを若干作りすぎてしまうことが多い。
「もったいないけど捨てるしかないか」と諦めかけていたそのとき、隣にいる彼が「それ、ラップかけてとっておいて」と言った。「良いこと思いついた」とも言った。
程なくして、彼は近所のドラッグストアでスナック菓子を買ってきた。
タコス風味の、トルティーヤチップス。
「これ、絶対合うと思うんだよね」
余ってしまった例のディップを、トルティーヤチップスにつけて食べ始める彼。
半信半疑の眼差しを向けていたからか、「騙されたと思って食べてみなよ」と彼が私の口に1枚放り込んだ。
トルティーヤチップスの味が濃すぎないからか、和風ディップとの相性が驚くほどにばっちりだった。
騙された。
騙されても憎めないほどの新たな美味しさが、口いっぱいに広がった。
いつだかの昼下がり、ふたりで楽しんだおやつ時間の話。
かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
恋愛やキャリアなど個人的な経験と、Metooやジェンダーなどの社会的関心が混ざり合ったエッセイやコラム、インタビューを配信しています。