家庭教師をしている。
最近、生徒の中で不登校だった子が学校に行けるようになった。
嬉しい。

◎          ◎

虐められたことがあるから、虐められる方に原因があるな、と思うし、指導序盤でこの子は虐められるだろうなって気付いた。

私もそうだったように、少しお嬢様気質というか、プライドが高く賢い子だから、馴染むのが難しいだろうな、と。

嫌なことをワザと言うタイプではなく愚痴もなく、心根がとても優しい子なんだけど、言葉が足りない上にプライドゆえイヤミなことをうっかり言ってしまう感じがあって。

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指導を始めた当初は心を閉ざしていて、ドタキャンも多くて、授業中もいつもやる気なくてサボっていて。

私、もしくは先生って存在への不信感があったんだと思う。

ほら始めるよ〜!やるよ〜!って声かけ続けて、最初は質問にも何も答えなかったけど、少しずつ話してくれるようになって。

私としては学校行かなくても良いし、いろんな選択肢をゆっくり考えたら良いよ〜くらいの緩いスタンスだったけど、本人に問題意識がキチンとあって、学校行きたいけどきっかけを掴めないような。

親御さんも、とりあえず行きなさい!って感じでなくて、緩いスタンスで根気よく愛して色んなことをさせて、子供のやる気を待つような感じで。

親御さん自身も口下手だけどほんとに素敵なご家族で。

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学年が変わって、保健室登校を経て、少しずつ学校に行けるようになった。

学校行くようになってからは全部前向きになって、一気にお喋りになったし、笑顔も見えてきた。

詳しくは分からないけど、本人が学校行くことに自分で決めて、自分で行ったという感じがして、とても嬉しい。

一度不登校になって、勉強も着いていけるか分からなかった子が、一度諦めてしまった子が、不安を乗り越えて、また学校に行こうって決断するのってすごい勇気が必要なことで。

それを継続するのもすごく難しいことで。

それだけで大拍手、素晴らしいなと思う。

で、不登校や引きこもりの解決には、本人主導でのやり方が1番良いなぁと思った。個人的に。

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周りの大人が甘やかしたり全部上から与えるのでなくて、厳しく叱咤するでもなくて。

本人の意思を尊重して、本人に決めてもらって、本人の要望に応じて出来る限りのお手伝いをするような。

基本受け身というか。

もし発話が無ければ、何したい?今日どうする?どっちからやる?みたいに、相手から何するか引き出すような。

相手の言うことは絶対否定しないで、「いいね〜!」「ナイスアイデア!」って全て受け入れて。

少しでも前向きになれるように。

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不登校の子や引きこもりって、「周りはみんな分かってくれない」「みんな敵」「怒られる、虐められる、否定される」みたいに周りのことばっかり考えて、自分に目がいかないんだよね。

だから余計に学校や社会が怖くなって。

何もかも受け入れてくれる周りの大人が居て初めて、自分のことをしっかり考えられるようになるし、自分は何をしたい?どうありたい?ってところに向かおうとするエネルギーが出てくるんだよね。

のエネルギーで学校に行けたら、少しでも頑張ってたら、凄いじゃん、凄い嬉しいって本人より喜んで。

全て受け入れて同調して肯定してって、社会の中や学校の中では通用しないことではあるんだけど、最低限のルールさえ守れれば、社会の厳しさを家庭にまで持ち込む必要はないのかなと思う。

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「学校に行きなさい、あなたを愛しているから言っているのよ」「あなたの成績が不安だわ」「働かざるもの食うべからず」なんて、家庭で言われても「家族も分かってくれない、僕はひとりぼっちだ」って余計閉じこもるだけで。

お母さんお父さん、もしくは近い大人が1人でも、その子のことを全肯定して、少しの頑張りも喜んであげられたら良いのになぁと思うし、自分も関わる子供達や旦那含む家族にとって、その中の1人でありたいなぁと思う。

でも、私自身、虐められる方に原因があるにしても、虐められっ子だったから、虐めは否定しちゃうんだけどさ。

生徒にもいじめっ子は居るし、「色々あるかもしれないけど自分がされたら嫌なことは人にしない方が良いよ〜」と言ってしまい、信頼関係が崩れてしまったことがある。

これ書いてて、いじめっ子のこともキチンと受け入れて、話聞いて、少しずつ本人から善い部分を引き出して成長を喜んであげたら良かったなぁと思った。

最初から完璧な子なんて居ないので。