「結婚イコール幸せ?」
という議題を時折耳にする。この議題に対する自分の回答は「結婚の考え方次第では、Yesではなくなる。」というだろう。そしてある友人の結婚エピソードを思い出す。
◎ ◎
「街コンでマッチングした人と結婚します!」
それは突然の報告だった。
7年前の春、周りの人の結婚ラッシュが始まりSNSなどでほほえましい写真がアップロードされていた。
一方自分は交際経験がなく、結婚なぞ夢の話だった。
次々と周りの人が「幸せ」を得る中、自分だけが「余りもの、人生の敗北者」のようにレッテルを貼られているように思えた。その悔しさからか、この時期は街コンや婚活パーティーに参加しようとしていた。
ただ一人で行くことには躊躇するプライドの高い性格だったので、街コンに興味があったご学友を誘って参加した。
…結果、自分は良いと思った殿方とはマッチングせず、ご学友は見事マッチング成功した。
正直、悔しかった。
「彼氏欲しい、結婚して誰よりも幸せになる!」
と躍起になっていた自分ではなく、「とりあえずノリで」参加したご学友が先に「幸せ」になるチャンスを手にしたからだ。
その後交際、同棲に発展し、街コンから約1年後に結婚した。
結婚式に参列したが、自分の笑顔は引きつっていた。
ネガティブな感情が勝り、純粋に喜ぶことができなかった。
それ以降、連絡を取ることも少なくなりご学友が「幸せいっぱい」の生活を送っているかどうかもわからなくなった。
◎ ◎
その街コンから何年か経ち、ついに自分も結婚した。
その旨をSNSで報告しようとした際、そのご学友のSNSを偶然見つけた。
SNSには幼い子どもや風景の写真がアップロードされていたが、どの写真にも「父親」は写っていなかった。後日、現在は主人と暮らしていないことや複雑な事情を知った。
「結婚して幸せ」ではなかったのか?
そのころのご学友の幸せそうな表情からは想像できない内容だったため、驚きは大きかった。
◎ ◎
その時「結婚イコール幸せ?」について改めて考えた。
自分は結婚する前に知人より、「結婚はゴールではない。スタートだ。」という考えを教えていただいたが、入籍した直後は「ゴールできた!」という感覚はあった。しかし結婚を「ゴール」と考えてしまうと、入籍した時点で夫婦の生活や目標が終わってしまう、本当の幸せが見えなくなってしまう、とおそれて考えを見直した。
推測ではあるが彼女は「結婚がゴール」と捉えたのかもしれない。もしくは主人がそのように考えていたのかもしれない。
(過去の出来事のため自分の妄想でしかご学友のことは言えないため、これ以上は発言を避ける。)
自分たちはまだ「結婚イコール幸せ」かどうかの最終的な答えはわからない。しかし、毎日平和に暮らすことができる「幸せ」をありがたく思いながら、その答えを追究していきたい。