私は旅をすることによって、現地の人の話を聞いたり接していくうちに、人生観が広がったり、自分の人生の選択肢が増えるものだと思います。

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私は海外に旅行に行くのが好きで特に台湾が大好きで、学生の時から6回以上行っています。

私が台湾に初めて行ったのは高校時の台湾派遣研修がきっかけです。
高校生の時に台湾版ドラマの花より男子を見て、台湾に興味を持ち、ちょうど高校で台湾に一週間派遣研修に行ける人を募集してる張り紙に応募して面接で受かったため1週間ホームステイをしました。
それから、まだまだ台湾の見たことのない場所にも行ってみたいと思い、毎年のようにいくことになりました。

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私が短大生の夏休み、一人で台湾を旅した時、しゃぶしゃぶ店で中国語で話しかけてきた40代の女性がいました。「私は日本人だから中国語が分かりません」と伝えると、日本語で「あなた、日本人なの?私すごく日本が好きで、東京の大学を卒業して、5つ星ホテルのフロントでずっと働いていたんです。辞めてからも日本のあらゆる場所を旅しました。もっとお話ししたい」と。彼女はすごくフレンドリーで明るい女性でした。それから、ラインを交換して旅行の最終日、駅の中華料理屋さんで、料理をごちそうしてくれ、「あなたの夢はなに?」「あなたの目標はなんですか?」たくさんのことを尋ねられ、彼女自身の日本での生活や仕事をしていた時のこと、旅をした話を聞かせてくれました。

その時、私は就職活動にも悩んでいた時期だったので知らず知らずのうちに「~しなければならない」に縛られていたけれど、彼女は「自分がどうしていきたいか」を大事にしていました。私は彼女の生き方を聞いていて、もっと聞きたい、わくわくする、なんで自分ってこんな小さいことで悩んでいたんだろうと思うようになりました。

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20歳半ばになって、当時の彼氏と私と、ホームステイで知り合った台湾の女友達と、その彼氏と台湾人の男友達とで台湾にてみんなでデートをしたのも懐かしいです。

私と台湾の女友達で、彼氏とまた付き合って別れたのとよく話をしていて、お互い新しい恋人ができ、一緒にデートしよう!という話になり急遽決まったものでした。台湾では、旅先でも友達の友達と仲良くなったり、親がついてきたり、その親戚と仲良くなったりと、新しいことが毎回起こります。

女友達とその晩二人で焼肉に行ったときは、「私。仕事を辞めてこれで5回目だし、彼氏と別れて付き合うのも10回くらいだけど、台湾では普通だよ。35歳までに落ち着いたらいいって感じかな。私も気にしてないし」と笑ってオープンに話していました。私が恋愛に悩んでいた時も、「もう台湾で生活して台湾人と結婚しちゃえばいいよ~!」と言われたときも、彼女を見ているだけで、悩んでても仕方ないっかと吹っ切れるようになりました。

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国によって、生き方も様々で、考え方もそれぞれ違います。日本とは違う世界を知ることにより、人生での生き方の幅が広がると思うし、何かを決めて進むときの選択肢の一つにもなると思います。

今はコロナ禍で海外旅行の費用も値上がりし以前より行きづらくなりましたが、時々つらいときや、これからどうしていきたいかに悩んだときは、台湾での出会いや、彼女たちの考えを思い出すようになりました。私たちはいつだって住む場所も変えることができるし、旅をしてみて、ここがいいかも!と思えば、そこで何週間か過ごしてもいいかもしれません。

新しく出会う人たちが、これからの自分の生き方を変えていくかもしれないし、何かこれからはじめるきっかけにもなるかもしれません。